半月体タイプ抗GBM腎炎ラットの糸球体接着分子発現に対するアクテオサイド (TJC-160) の効果
近年, 細胞間の接着に関した研究が盛んに行われ, 多数の接着分子が同定され, その機能が明らかにされてきた. 炎症過程において内皮細胞に発現されるintercellular adhesion molecule-1(ICAM-1)とそのリガンドであるlymphocyte-function associated antigen-1(LFA-1)はその機能がもっとも研究された接着分子の一つである. これらの接着分子は臨床的に喘息, 慢性関節リウ マチなどの炎症性疾患をはじめ, アジュバント関節炎などの基礎研究においてもその重要性が示唆されてきており1, 2), 各種炎症過程での関与が明らかにされつつ...
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Veröffentlicht in: | 炎症 1995/03/31, Vol.15(2), pp.147-154 |
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Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 近年, 細胞間の接着に関した研究が盛んに行われ, 多数の接着分子が同定され, その機能が明らかにされてきた. 炎症過程において内皮細胞に発現されるintercellular adhesion molecule-1(ICAM-1)とそのリガンドであるlymphocyte-function associated antigen-1(LFA-1)はその機能がもっとも研究された接着分子の一つである. これらの接着分子は臨床的に喘息, 慢性関節リウ マチなどの炎症性疾患をはじめ, アジュバント関節炎などの基礎研究においてもその重要性が示唆されてきており1, 2), 各種炎症過程での関与が明らかにされつつある. 半月体形成腎炎などの増殖性疾患ではその進展過程に糸球体へのいちじるしい単球/マクロファージならびにTリンパ球の浸潤を伴うことが証明され, 不可逆性の糸球体細胞増殖に炎症細胞の浸潤が引き金となっていることが明確にされている3~5). また, ラットの抗GBM型腎炎を用いた基礎研究においても, 糸球体内皮細胞におけるICAM-1の発現亢進が認められ, ICAM-1ならびにLFA-1抗体の投与により病態の改善が認められている6, 7). |
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ISSN: | 0389-4290 1884-4006 |
DOI: | 10.2492/jsir1981.15.147 |