慢性炎症と骨代謝―アジュバント関節炎ラット発症過程における尿中デオキシピリジノリン含量の変化

近年, 骨粗鬆症の臨床診断に骨コラーゲンの架橋物質である骨吸収マーカーピリジノリン, デオキシピリジノリン測定が応用されている1). 今回, 筆者らは, アジュバント関節炎発症過程における尿中デオキシピリジノリン含量について経日的に測定し, 慢性炎症と骨代謝において興味ある知見を得たので報告する. 方法 (1)実験動物 SD系のSPF雄性ラット5週齢を日本チャールスリバー(株)より購入し, 室温24±2℃, 湿度 55±10%の飼育環境下で1週間以上予備飼育した後, 実験に供した. 飼育は1.2%カルシウム, 1.0%リンおよび80IU/100gビタミンD3を含む飼料MF(オリエンタル酵母工業...

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Veröffentlicht in:炎症 1994/08/10, Vol.14(4), pp.337-339
Hauptverfasser: 瀬川, 美秀, 吉田, 研次, 続池, 直樹, 松田, 和夫
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:近年, 骨粗鬆症の臨床診断に骨コラーゲンの架橋物質である骨吸収マーカーピリジノリン, デオキシピリジノリン測定が応用されている1). 今回, 筆者らは, アジュバント関節炎発症過程における尿中デオキシピリジノリン含量について経日的に測定し, 慢性炎症と骨代謝において興味ある知見を得たので報告する. 方法 (1)実験動物 SD系のSPF雄性ラット5週齢を日本チャールスリバー(株)より購入し, 室温24±2℃, 湿度 55±10%の飼育環境下で1週間以上予備飼育した後, 実験に供した. 飼育は1.2%カルシウム, 1.0%リンおよび80IU/100gビタミンD3を含む飼料MF(オリエンタル酵母工業)で行い, 蒸留水を自由に摂取させた. (2)アジュバント関節炎ラットの発症Pearsonら2)の方法に準じて, M. Butyricum(MB, Difco)を流動パラフィンに懸濁し, 0.5mgMB/ラットを右側足蹠部皮下に単回投与することにより発症させた. 一方, 別に溶媒のみを同部位に皮下投与した対照群を設けた. 投与足および非投与足の足容積(ml)は, Plethysmometer(MK-550, 室町機械)で経日的(投与後4, 7, 10, 14, 21, および28日)に測定した.
ISSN:0389-4290
1884-4006
DOI:10.2492/jsir1981.14.337