検索誘導性忘却効果と感情的自伝的記憶との関連―感情価と感情ごとの想起数に着目して
「問題」一般的には, 記憶機能が低下することによって忘却が生じると考えられているが, 忘却は必ずしも記憶の失敗を反映しているわけではない. Anderson, Bjork, & Bjork(2000)の研究では, 特定の情報の検索練習によって, 関連のある情報を思い出しにくくなる検索誘鳥性忘却(Retrieval-Induced Forgetting: 以下, RIF)が示された. この結果から, 目標を記憶する能力は少なくとも部分的には, 非目標を抑制すること, つまり非目標の忘却によって決定されると主張されていた. 近年, RIFと記憶の感情側面についても検討が行われている. Gr...
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Veröffentlicht in: | 応用心理学研究 2021/07/31, Vol.47(1), pp.50-51 |
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Hauptverfasser: | , |
Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 「問題」一般的には, 記憶機能が低下することによって忘却が生じると考えられているが, 忘却は必ずしも記憶の失敗を反映しているわけではない. Anderson, Bjork, & Bjork(2000)の研究では, 特定の情報の検索練習によって, 関連のある情報を思い出しにくくなる検索誘鳥性忘却(Retrieval-Induced Forgetting: 以下, RIF)が示された. この結果から, 目標を記憶する能力は少なくとも部分的には, 非目標を抑制すること, つまり非目標の忘却によって決定されると主張されていた. 近年, RIFと記憶の感情側面についても検討が行われている. Groom & Sterkaj(2010)の研究では, 感情障害を持つ人, 例えば抑うつ者は一般人よりもRIF効果が生起しなかったことが示され, RIFが抑うつ気分に関する望まない記憶の想起に関与する可能性があると示唆されている. |
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ISSN: | 0387-4605 2433-7633 |
DOI: | 10.24651/oushinken.47.1_50 |