ソーシャル・サポートと母親の愛着スタイルが育児ストレスに与える影響

「問題」 厚生労働省(2019a)によると, 2018年度に, 全国の児童相談所が対応した児童虐待相談件数は159,850件であり, 過去最多となっている. 虐待の内容で最も多いのが, 心理的虐待の88,389件(55.3%)であり, 続いて, 身体的虐待40,256件(25.2%), ネグレクト29,474件(18.4%), 性的虐待1,731件(1.1%)の順になっている. 心理的虐待は前年度からの増加率においても22%と最も大きくなっている. さらに, 厚生労働省(2019b)によれば, 被虐待児は7~12歳の小学生が33.7%と最も多く, 次いで3~6歳児が25.7%となっている. ま...

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Veröffentlicht in:応用心理学研究 2021/03/31, Vol.46(3), pp.247-256
1. Verfasser: 塚本, 伸一
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:「問題」 厚生労働省(2019a)によると, 2018年度に, 全国の児童相談所が対応した児童虐待相談件数は159,850件であり, 過去最多となっている. 虐待の内容で最も多いのが, 心理的虐待の88,389件(55.3%)であり, 続いて, 身体的虐待40,256件(25.2%), ネグレクト29,474件(18.4%), 性的虐待1,731件(1.1%)の順になっている. 心理的虐待は前年度からの増加率においても22%と最も大きくなっている. さらに, 厚生労働省(2019b)によれば, 被虐待児は7~12歳の小学生が33.7%と最も多く, 次いで3~6歳児が25.7%となっている. また, 虐待者は実母の割合が47.0%と最も高い. このような虐待には, 母親の育児にかかわる心理的ストレス, すなわち育児ストレスが関係していることが指摘されており(Cindy & Robin, 1999), この観点からの研究がいくつか行われている(中谷・中谷, 2006; 花田・永江・大石・本田, 2007).
ISSN:0387-4605
2433-7633
DOI:10.24651/oushinken.46.3_247