飲酒時の骨痛が初発症状であったHodgkin病の一例 - Hodgkin病における骨病変の文献的考察

「諸言」Hodgkin病 (HD) の90~93%がリンパ節腫大により発症し, その病巣は隣接するリンパ節へと規則的, 連続的に進展する傾向が強い腫瘍特性を有している. 病期の進行にともない, 表在リンパ節の無痛性, 進行性の腫大に加え, 体重減少, 発熱, 盗汗, 掻痒などの全身症状がみられるようになり, その病巣は脾, 肝, 骨髄, 肺などの節外性臓器へと進展すると考えられている. 今回我々は, HDによる骨病変が初発症状であった比較的まれな症例を経験したので, 文献的考察を加え報告する. 「症例」症例 : 26歳, 男性. 主訴 : 腰背部痛および左股関節痛. 既往歴 : 特記すべきこと...

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Veröffentlicht in:日本リンパ網内系学会会誌 1998-02, Vol.37 (5/6), p.327-336
Hauptverfasser: 森本幸治, 沢田海彦, 壷井功, 斉藤紀子, 斉藤孝, 熊谷理夫, 相川信吾, 堀江孝至
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:「諸言」Hodgkin病 (HD) の90~93%がリンパ節腫大により発症し, その病巣は隣接するリンパ節へと規則的, 連続的に進展する傾向が強い腫瘍特性を有している. 病期の進行にともない, 表在リンパ節の無痛性, 進行性の腫大に加え, 体重減少, 発熱, 盗汗, 掻痒などの全身症状がみられるようになり, その病巣は脾, 肝, 骨髄, 肺などの節外性臓器へと進展すると考えられている. 今回我々は, HDによる骨病変が初発症状であった比較的まれな症例を経験したので, 文献的考察を加え報告する. 「症例」症例 : 26歳, 男性. 主訴 : 腰背部痛および左股関節痛. 既往歴 : 特記すべきことなし. 家族歴 : 特記すべきことなし. 現病歴 : 1992年6月頃より飲酒時に腰背部痛と左股関節部から下肢への放散痛が出現したため, 近医にて単純X線およびCT検査等により精査するも異常は認められず放置していた.
ISSN:1342-9248