同胞間で発症し,水頭症と脊髄空洞症を合併した後頭部脳瘤の1例:同胞間発症と水頭症併発の機序

症例は0生日女児.妊娠27週に前頭骨の変形と後頚部腫瘤を指摘された.32週の胎児Magnetic Resonance Imaging(MRI)で後頚部脳瘤を認め,38週に予定帝王切開で出生した.後頚部に長径4 cmの腫瘤を認め,MRIで腫瘤内に頭蓋内から逸脱した組織を認めたことから後頭部脳瘤と診断した.1生日に脳瘤修復術,9生日に髄液漏修復術を施行した.さらに術後3か月後に水頭症に対して脳室-腹腔シャント術を施行した.同胞の姉も脳瘤にて手術歴がある.同胞間脳瘤発症例は少なく,多彩な奇形を呈する本例はまれである.今回,同胞間発症と水頭症併発の2点に着目して考察を加える....

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Veröffentlicht in:小児の脳神経 2023, Vol.48(3), pp.290-294
Hauptverfasser: 黒木, 伸一, 大吉, 達樹, 比嘉, 那優大, 佐藤, 雅紀, 駒柵, 宗一郎, 時村, 洋, 吉本, 幸司, 花谷, 亮典
Format: Artikel
Sprache:jpn
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Zusammenfassung:症例は0生日女児.妊娠27週に前頭骨の変形と後頚部腫瘤を指摘された.32週の胎児Magnetic Resonance Imaging(MRI)で後頚部脳瘤を認め,38週に予定帝王切開で出生した.後頚部に長径4 cmの腫瘤を認め,MRIで腫瘤内に頭蓋内から逸脱した組織を認めたことから後頭部脳瘤と診断した.1生日に脳瘤修復術,9生日に髄液漏修復術を施行した.さらに術後3か月後に水頭症に対して脳室-腹腔シャント術を施行した.同胞の姉も脳瘤にて手術歴がある.同胞間脳瘤発症例は少なく,多彩な奇形を呈する本例はまれである.今回,同胞間発症と水頭症併発の2点に着目して考察を加える.
ISSN:0387-8023
2435-824X
DOI:10.34544/jspn.48.3_290