アスパラギナーゼ投与中の静脈洞血栓症に対し機械的血栓回収療法を行った小児白血病の1例

急性リンパ球性白血病(ALL)の主要治療薬の1つにL-asparaginase(L-Asp)があるが,血栓性合併症がしばしば問題となる.症例は,17歳男児,ALLに対しL-Asp併用化学療法中に上矢状静脈洞(SSS)血栓症を発症したが機械的血栓回収療法,内外減圧術を行い最終的に良好な転帰を得た.L-Asp投与中は凝固系因子の厳重なモニタリングを必要とし静脈洞血栓症発症時には積極的な治療により転帰を改善させることが可能であるが治療法は確立されておらず今後もこのような症例の蓄積が必要である....

Ausführliche Beschreibung

Gespeichert in:
Bibliographische Detailangaben
Veröffentlicht in:小児の脳神経 2023, Vol.48(3), pp.284-289
Hauptverfasser: 濱本, 裕太, 藤森, 香奈, 高島, 知央, 橋本, 彩, 音琴, 哲也, 折戸, 公彦, 中川, 慎一郎, 大園, 秀一, 廣畑, 優, 森岡, 基浩
Format: Artikel
Sprache:jpn
Schlagworte:
Online-Zugang:Volltext
Tags: Tag hinzufügen
Keine Tags, Fügen Sie den ersten Tag hinzu!
Beschreibung
Zusammenfassung:急性リンパ球性白血病(ALL)の主要治療薬の1つにL-asparaginase(L-Asp)があるが,血栓性合併症がしばしば問題となる.症例は,17歳男児,ALLに対しL-Asp併用化学療法中に上矢状静脈洞(SSS)血栓症を発症したが機械的血栓回収療法,内外減圧術を行い最終的に良好な転帰を得た.L-Asp投与中は凝固系因子の厳重なモニタリングを必要とし静脈洞血栓症発症時には積極的な治療により転帰を改善させることが可能であるが治療法は確立されておらず今後もこのような症例の蓄積が必要である.
ISSN:0387-8023
2435-824X
DOI:10.34544/jspn.48.3_284