小児期脳脊髄液漏出症診療の現況

小児期の脳脊髄液漏出症はまれではない.典型的な特発性低髄液圧症候群のような明白な起立性頭痛,MRI所見を呈することは少なく,頭痛,立ちくらみ,起立性低血圧,起立性頻脈症候群,睡眠覚醒障害などのために就学,日常生活に支障がある場合,本症を疑う必要がある.脊髄MRI(脂肪抑制T2強調画像)が診断に有用であり,上部~中部胸椎レベルの硬膜外高信号が特徴的である.硬膜外ブラッドパッチ治療は安全かつ有効な治療である.硬膜外持続注入は,診断的治療,さらには患者~家族に治療必要性の理解を促す手段として有効である....

Ausführliche Beschreibung

Gespeichert in:
Bibliographische Detailangaben
Veröffentlicht in:小児の脳神経 2020, Vol.45(4), pp.332-339
Hauptverfasser: 守山, 英二, 石川, 慎一, 藤原, 倫昌
Format: Artikel
Sprache:jpn
Schlagworte:
Online-Zugang:Volltext
Tags: Tag hinzufügen
Keine Tags, Fügen Sie den ersten Tag hinzu!
Beschreibung
Zusammenfassung:小児期の脳脊髄液漏出症はまれではない.典型的な特発性低髄液圧症候群のような明白な起立性頭痛,MRI所見を呈することは少なく,頭痛,立ちくらみ,起立性低血圧,起立性頻脈症候群,睡眠覚醒障害などのために就学,日常生活に支障がある場合,本症を疑う必要がある.脊髄MRI(脂肪抑制T2強調画像)が診断に有用であり,上部~中部胸椎レベルの硬膜外高信号が特徴的である.硬膜外ブラッドパッチ治療は安全かつ有効な治療である.硬膜外持続注入は,診断的治療,さらには患者~家族に治療必要性の理解を促す手段として有効である.
ISSN:0387-8023
2435-824X
DOI:10.34544/jspn.45.4_332