広範な下垂体卒中により成長ホルモン過剰分泌が消退した小児成長ホルモン産生下垂体腺腫の1例

「要旨」頭痛と視力障害で発症した15歳の男児. MRIで下垂体卒中を認めた. 下垂体前葉ホルモンは低下し, 汎下垂体機能不全症を呈したが, 成長ホルモンとソマトメジンCは高値を示した. 成長ホルモン産生下垂体腺腫が疑われた. 入院6日目では, 成長ホルモンは基準値以下へ低下していた. 経蝶形骨洞手術により, 腫瘍は全摘出された. 病理所見では広範な壊死を認め, 腫瘍細胞は成長ホルモンの免疫染色に陽性を示した. 下垂体卒中により腫瘍が広範に壊死し, 成長ホルモンの過剰分泌が消退したまれな1例と考えられる....

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Veröffentlicht in:小児の脳神経 2020-06, Vol.45 (2), p.116-120
Hauptverfasser: 小林雅明, 笹川泰生, 林康彦, 中田光俊
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:「要旨」頭痛と視力障害で発症した15歳の男児. MRIで下垂体卒中を認めた. 下垂体前葉ホルモンは低下し, 汎下垂体機能不全症を呈したが, 成長ホルモンとソマトメジンCは高値を示した. 成長ホルモン産生下垂体腺腫が疑われた. 入院6日目では, 成長ホルモンは基準値以下へ低下していた. 経蝶形骨洞手術により, 腫瘍は全摘出された. 病理所見では広範な壊死を認め, 腫瘍細胞は成長ホルモンの免疫染色に陽性を示した. 下垂体卒中により腫瘍が広範に壊死し, 成長ホルモンの過剰分泌が消退したまれな1例と考えられる.
ISSN:0387-8023