円蓋部二分頭蓋に伴う頭蓋内構造異常とその発達予後に関する分析

「要旨」円蓋部二分頭蓋の自験例25例を後方視的に分析した. その形態では脳髄膜瘤が, 位置では静脈洞交会上下にわたるものが精神発達予後で最も不良であった. 次いで交会上部に位置する方が下部よりも予後不良例が多かったが, その原因は脳髄膜瘤が前者のみに含まれていたことによると思われる. 自験例の頭頂部退縮性髄膜瘤は1例のみが予後不良で, 中枢神経系奇形との合併は全くなかった. 合併症では水頭症とともに, 全前脳胞症やDandy-Walker症候群のような中枢神経系の早期形成異常を引き起こす症候群が, 予後に関与していた....

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Veröffentlicht in:小児の脳神経 2020-02, Vol.45 (1), p.9-16
Hauptverfasser: 田代弦, 石崎竜司, 綿谷崇史
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:「要旨」円蓋部二分頭蓋の自験例25例を後方視的に分析した. その形態では脳髄膜瘤が, 位置では静脈洞交会上下にわたるものが精神発達予後で最も不良であった. 次いで交会上部に位置する方が下部よりも予後不良例が多かったが, その原因は脳髄膜瘤が前者のみに含まれていたことによると思われる. 自験例の頭頂部退縮性髄膜瘤は1例のみが予後不良で, 中枢神経系奇形との合併は全くなかった. 合併症では水頭症とともに, 全前脳胞症やDandy-Walker症候群のような中枢神経系の早期形成異常を引き起こす症候群が, 予後に関与していた.
ISSN:0387-8023