プロドラッグの代謝活性化に関与するするカルボキシルエステラーゼの分子多様性
【目的】バイオアベイラビリティーの改善を目的に多くのプロドラッグが合成され, 臨床で使用されている. これらのプロドラッグはそれ自体薬効を持たないため, 薬効の発揮には, 生体内でプロドラッグから活性体への変換がおこる必要がある. この過程で最も主要な役割を果たしているのがカルボキシエステラーゼ(CES)である. CESには基質特異性の異なる複数のアイソザイムが存在しており, その発現には臓器特異性も存在している. さらに, 本酵素の基質特異性には大きな種差が存在しており, 動物実験で得られた結果をそのままヒトに当てはめられない場合がある. ところで, ヒトの肝, 小腸あるいは血液などで効率よ...
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Veröffentlicht in: | 薬物動態 2001, Vol.16 (suppl), p.S92-S93 |
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Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 【目的】バイオアベイラビリティーの改善を目的に多くのプロドラッグが合成され, 臨床で使用されている. これらのプロドラッグはそれ自体薬効を持たないため, 薬効の発揮には, 生体内でプロドラッグから活性体への変換がおこる必要がある. この過程で最も主要な役割を果たしているのがカルボキシエステラーゼ(CES)である. CESには基質特異性の異なる複数のアイソザイムが存在しており, その発現には臓器特異性も存在している. さらに, 本酵素の基質特異性には大きな種差が存在しており, 動物実験で得られた結果をそのままヒトに当てはめられない場合がある. ところで, ヒトの肝, 小腸あるいは血液などで効率よく加水分解を受け, 十分な薬効を発揮し得るようなプロドラッグを開発しようとすれば, CESの分子多様性, 臓器特異性, 種差, 個体差等の情報は不可欠といえる. しかしながら, これまで本酵素の分子多様性や臓器特異性に基づいた効率的なプロドラッグの開発は, ほとんど行われていない. そこで, 本研究では特にプロドラッグの代謝活性化に関与するカルボキシルエステラーゼに関しての最新の知見を紹介したい. |
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ISSN: | 0916-1139 |