絶食ラットにおける吸収,分布,代謝,排泄

絶食下, [14C]ureaを2mg/kgの用量でラットに単回静脈内および経口投与後の血漿中放射能濃度, 分布, 代謝, 排泄について検討した. 1. 静脈内および経口投与後の血漿中放射能濃度はいずれもt1/2α. 約2時間, t1/2β約3. 5時間でほぽ同様に二相性に減少した. 経口投与後は30分でCmaxに達し, 放射能は速やかに吸収されることが示唆された. 2. 経口投与後30分において, 大部分の組織中放射能濃度は血漿中放射能濃度に対応して最高値を示した. 薬物投与部位である消化管を除くと, 放射能濃度は腎臓および膀胱で血漿のそれぞれ3. 2倍および2. 5倍と最も高く, その他の組...

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Veröffentlicht in:薬物動態 2001, Vol.16 (6), p.503-509
Hauptverfasser: 野村成章, 松本聡, 西村由香, 寺内嘉章, 藤井敏彦, 関英昌, 市毛一美, 佐久間智子
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:絶食下, [14C]ureaを2mg/kgの用量でラットに単回静脈内および経口投与後の血漿中放射能濃度, 分布, 代謝, 排泄について検討した. 1. 静脈内および経口投与後の血漿中放射能濃度はいずれもt1/2α. 約2時間, t1/2β約3. 5時間でほぽ同様に二相性に減少した. 経口投与後は30分でCmaxに達し, 放射能は速やかに吸収されることが示唆された. 2. 経口投与後30分において, 大部分の組織中放射能濃度は血漿中放射能濃度に対応して最高値を示した. 薬物投与部位である消化管を除くと, 放射能濃度は腎臓および膀胱で血漿のそれぞれ3. 2倍および2. 5倍と最も高く, その他の組織は血漿と同程度かそれ以下であった. 以後, 大部分の組織中濃度は血漿とほぽ平行して速やかに減少した. 3. 経口投与後30分および8時間における血漿中, 静脈内および経口投与後24時間までの尿中には未変化体のみが認められた. 排泄試験の結果を考慮すると, 投与量の約90%以上は未変化体のまま尿中に排泄されることから, ureaはほとんど代謝分解されないことが示唆された. 4. 投与後96時間までの放射能排泄率は, 静脈内投与後では尿中に投与量の91. 1%, 糞中に0. 3%, 呼気中に4. 7%であり, 経口投与後ではそれぞれ95. 1%, 1. 2%および3. 5%であった. 静脈内投与後と経口投与後の尿中未変化体排泄率の比より, BAはほぽ100%と推定された.
ISSN:0916-1139