薬物動態試験におけるハイスループットスクリーニング法(HTS)の取組み

90年代に入りコンビナトリアルケミストリー(コンビケム)およびウルトラハイスループットスクリーニングを初めとする新しいテクノロジーの急速な発展は, 創薬研究の効率化に大きな影響をもたらした. 化合物ライブラリーの数が百万個を越える企業が登場し, リード化合物を見出すために週に十万個以上の化合物がモレキュラーターゲットに対して評価されている. さらにリード化合物の最適化のためにコンビケムの手法を用いて週に数百個の化合物が合成され, 生物学的試験に供される. 一方, 創薬における薬物動態代謝研究がdevelopabilityの観点から極めて重要な役割を持ち, 化合物の物理化学的および薬物動態学的特...

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Veröffentlicht in:薬物動態 2000, Vol.15(4), pp.404-405
Hauptverfasser: 小村, 弘, 吉田, 長弘
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:90年代に入りコンビナトリアルケミストリー(コンビケム)およびウルトラハイスループットスクリーニングを初めとする新しいテクノロジーの急速な発展は, 創薬研究の効率化に大きな影響をもたらした. 化合物ライブラリーの数が百万個を越える企業が登場し, リード化合物を見出すために週に十万個以上の化合物がモレキュラーターゲットに対して評価されている. さらにリード化合物の最適化のためにコンビケムの手法を用いて週に数百個の化合物が合成され, 生物学的試験に供される. 一方, 創薬における薬物動態代謝研究がdevelopabilityの観点から極めて重要な役割を持ち, 化合物の物理化学的および薬物動態学的特性を考慮したリード化合物の最適化が創薬研究のスクリーニング法の一つとして定着している. このような状況の中で, 比較的多くの化合物を処理する目的でロボットシステムを用いた薬物動態スクリーニング法が開発されている. 表1に現在報告されている薬物動態に関するHTS試験系をまとめた. まず, 薬物動態を大きく左右する因子としては代謝安定性がある. 最近, 多くの製薬企業にてin vitro代謝スクリーニング系が開発されており, その目的は膨大な化合物の中から代謝的に安定な候補品を見い出すことにある.
ISSN:0916-1139
DOI:10.2133/dmpk.15.404