哺乳動物及びヒトカルボキシルエステラーゼの基質特異性の種差

近年, バイオアベイラビリティーの改善や副作用の軽減を目的に多くのプロドラッグが合成され, 臨床で使用されている. これらのプロドラッグの申で, エステルおよびアミド型プロドラッグの代謝活性化の過程において最も重要な役割を果たしている酵素が, カルボキシルエステラーゼ(CES)である. 本酵素は, 活性申心にセリン残基を有するセリン水解酵素のスーパーフアミリーに属しており, エステル, アミドやチオエステル結合を含む化合物を効率よく加水分解することから, プロドラッグのみならず多くの医薬品, 殺虫剤, 環境化学物質等の生体外異物の解毒や代謝活性化に関与していることが明らかになっている. 一方,...

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Veröffentlicht in:薬物動態 1998, Vol.13 (suppl), p.S90-S91
Hauptverfasser: 細川正清, 塚田英子, 宮下直也, 森美恵子, 福元真紀, 小笠原裕子, 佐藤哲男, 千葉寛
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:近年, バイオアベイラビリティーの改善や副作用の軽減を目的に多くのプロドラッグが合成され, 臨床で使用されている. これらのプロドラッグの申で, エステルおよびアミド型プロドラッグの代謝活性化の過程において最も重要な役割を果たしている酵素が, カルボキシルエステラーゼ(CES)である. 本酵素は, 活性申心にセリン残基を有するセリン水解酵素のスーパーフアミリーに属しており, エステル, アミドやチオエステル結合を含む化合物を効率よく加水分解することから, プロドラッグのみならず多くの医薬品, 殺虫剤, 環境化学物質等の生体外異物の解毒や代謝活性化に関与していることが明らかになっている. 一方, 本酵素は哺乳動物種間で著しい差異が存在することが報告されていることから, 非臨床試験における実験動物のデーターをヒトに外挿する際に注意深い検討が必要であると考えられる. そこで, 本研究においては, これらの差異, 特に基質特異性の違いを酵素の構造的特性から明らかにする目的で, 哺乳動物およびヒトCESのcDNAクローニングを行うとともに, キメラ酵素を作成して基質特異性決定部位の解明を試みた.
ISSN:0916-1139