新規抗潰瘍剤T-593の体内動態(第1報):ラットにおける吸収,分布,代謝および排泄
14C-T-593を用いてラットに単回経口投与時の吸収,分布,代謝および排泄について検討し,さらに経口投与時の体内動態を考察するために十二指腸内投与時の胃粘膜内濃度ならびに静脈内投与時の1血漿中濃度および尿中排泄についても検討した. 1.14C-T-593の吸収部位は十二指腸から結腸にかけて広範囲であった. 2.14C-T-59310,30および100mg/kgを経口投与した時,血漿中濃度はそれぞれ投与後0.31~0.63時間にCmaxに達した後,二相性で消失した.CmaxおよびAUC0-∞は投与量に比例して増加した.非絶食条件下ではCmaxは絶食条件下の約38%であったが,AUC0-∞は約9...
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Veröffentlicht in: | 薬物動態 1998/10/30, Vol.13(5), pp.429-448 |
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Format: | Artikel |
Sprache: | eng ; jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 14C-T-593を用いてラットに単回経口投与時の吸収,分布,代謝および排泄について検討し,さらに経口投与時の体内動態を考察するために十二指腸内投与時の胃粘膜内濃度ならびに静脈内投与時の1血漿中濃度および尿中排泄についても検討した. 1.14C-T-593の吸収部位は十二指腸から結腸にかけて広範囲であった. 2.14C-T-59310,30および100mg/kgを経口投与した時,血漿中濃度はそれぞれ投与後0.31~0.63時間にCmaxに達した後,二相性で消失した.CmaxおよびAUC0-∞は投与量に比例して増加した.非絶食条件下ではCmaxは絶食条件下の約38%であったが,AUC0-∞は約90%であり,吸収の低下は僅かであった.また雌雄差はほとんど認められなかった.14C-T-93 10mg/kgを静脈内投与した時,血漿中放射能濃度は三相性で消失した.14C-T-593 10mg/kgを経口および静脈内投与した時のAUCから算出したバイオアベィラビリティーは約9%であった. 3.14C-T-59 310mg/kgを経口投与した時,ほとんどの組織で放射能濃度は投与後0.5時間に最高濃度に達した後,血漿中濃度に相関した推移を示した.精巣では他の組織に比べ緩慢に消失した. 4.14C-T-593 10mg/kgを十二指腸内投与した時,胃筋層内放射能濃度は比較的速やかに消失したが,胃粘膜内放射能濃度は高濃度で持続的な分布を示した. 5.14C-T-59310mg/kgを経口投与した時,尿,胆汁および糞中には未変化体がもっとも多く存在し,代謝物T-593M1,M2,M3およびM5は僅かであった. 6.絶食下の雄性ラットに14C-T-59310mg/kgを経口投与した時,投与後96時間までに尿中に2.5%,糞中に98.9%が排泄された.摂餌の影響および雌雄差は認められなかった.14C-T-593 10mg/kgを静脈内投与した時,投与後96時間までに尿中に47.2%,糞中に51.2%が排泄された. 7.胆汁の供給を受けるラットに14C-T-593 10mg/kgを経口投与した時,投与後24時間までに胆汁中に8.4%,尿中に3.1%が排泄された. 8.14C-T-593 0.1,1および10mg/kgを静脈内投与および門脈内投与後1時間までの血漿中濃度推移から,経口吸収された14C-T-593の約30%が初回通過効果を受けて胆汁中に排泄されることが示された. |
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ISSN: | 0916-1139 |
DOI: | 10.2133/dmpk.13.429 |