ラットにおける非線形消化管吸収の生理機構論的解析:in vitro-in vivo相関の検討および吸収予測への応用

目的 我々はこれまでに, 消化管吸収の定量的in vitro-in vivo相関を生理機構論的に確立し, 吸収予測に応用するため, D-キシロースをはじめとする受動的に吸収される薬物のin vivoにおける腸管吸収過程を定量的に評価してきた1). 今回は, 担体輸送の関与により消化管吸収が非線形となる薬物に検討対象を広げ, 担体輸送に伴う非線形(濃度依存的)な腸管吸収過程をin vivoで定量的に評価した. さらに, 組織レベルでの腸管膜透過性からの経口吸収特性の予測を可能にするため, 腸管膜透過に関するin vitro(in situ)-in vivo相関及びin vivo腸管吸収特性と経ロ...

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Veröffentlicht in:薬物動態 1997, Vol.12 (suppl), p.S70-S71
Hauptverfasser: 松田憲治, 湯浅博昭, 渡辺 淳
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:目的 我々はこれまでに, 消化管吸収の定量的in vitro-in vivo相関を生理機構論的に確立し, 吸収予測に応用するため, D-キシロースをはじめとする受動的に吸収される薬物のin vivoにおける腸管吸収過程を定量的に評価してきた1). 今回は, 担体輸送の関与により消化管吸収が非線形となる薬物に検討対象を広げ, 担体輸送に伴う非線形(濃度依存的)な腸管吸収過程をin vivoで定量的に評価した. さらに, 組織レベルでの腸管膜透過性からの経口吸収特性の予測を可能にするため, 腸管膜透過に関するin vitro(in situ)-in vivo相関及びin vivo腸管吸収特性と経ロ吸収特性との定量的関係について検討した. 実験方法 in vivo実験:Wistar系雄性ラット(約300g, 1晩絶食)に薬物(5-フルオロウラシル(5-FU), セファトリジンまたはL-カルニチン)を非吸収性マーカー(イヌリンまたはPEG4000)と共に経口投与した後, 経時的に屠殺し, 胃, 小腸内残存量を測定した. 残存率の経時変化を胃排出とそれに続く腸管吸収を仮定した線形の生理学的モデルにより解析し(胃腸管内動態解析法)2), 胃排出速度定数(kg)及び腸管吸収速度定数(ka)を求めた.
ISSN:0916-1139