プロトン共輸送系を介したモノカルボン酸系化合物の消化管吸収特性
目的 一般に弱イオン性薬物の細胞膜透過は, pH分配仮説に従いその解離定数と脂溶性に準じた単純拡散で進行すると考えられている. しかしながら, 薬物の中には小腸における吸収速度のpH-profileから得られる見かけのpKaと, 真のpKaは必ずしも一致しない場合がある. そのため小腸の生理解剖学的特性から, これまで, microclimate pHや, unstirred water layerの存在及び細胞間隙経路の透過等のpH分配仮説修正理論が適用されてきた. 一方, 我々はpH分配仮説から外れる化合物の中でモノカルボン酸系化合物は小腸刷子縁膜に存在するpH依存的な担体輸送系によって輸...
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Veröffentlicht in: | 薬物動態 1995, Vol.10 (suppl), p.S72-S75 |
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Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 目的 一般に弱イオン性薬物の細胞膜透過は, pH分配仮説に従いその解離定数と脂溶性に準じた単純拡散で進行すると考えられている. しかしながら, 薬物の中には小腸における吸収速度のpH-profileから得られる見かけのpKaと, 真のpKaは必ずしも一致しない場合がある. そのため小腸の生理解剖学的特性から, これまで, microclimate pHや, unstirred water layerの存在及び細胞間隙経路の透過等のpH分配仮説修正理論が適用されてきた. 一方, 我々はpH分配仮説から外れる化合物の中でモノカルボン酸系化合物は小腸刷子縁膜に存在するpH依存的な担体輸送系によって輸送されることを見出し, その存在がpH分配仮説からのずれの要因であるという新しい吸収機構を提示した(1). この仮説に基づき, 小腸刷子縁膜小胞系やCaco-2培養細胞系を用いることにより, 様々なモノカルボン酸系化合物の担体輸送現象を検出してきた. |
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ISSN: | 0916-1139 |