CYP2B遺伝子群発現のホルモンによる調節

目的 常在性に発現しているP450分子種はいくつかあるが, その発現が何によって調節されているかは不明のものが多い. フェノバルビタール(PB)によっても発現が誘導されるCYP2Bの場合, 肝臓で特異的に高く発現しているが, 肝細胞を従来からの単層で飼う初代培養系では常在性と誘導性の発現がともに急速に減少することと, 安定に発現する樹立細胞系がなかったために調節因子の研究は遅れている. しかしラットでは細胞外マトリックスや培地を工夫することにより, 数日間の一定レベルの発現維持が報告されている. その結果ラットのCYP2B発現は成長ホルモンが抑制的に働くことがわかった1). そして, 雄の発現...

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Veröffentlicht in:薬物動態 1994, Vol.9 (suppl), p.S164-S167
Hauptverfasser: 根本信雄, 櫻井純子
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:目的 常在性に発現しているP450分子種はいくつかあるが, その発現が何によって調節されているかは不明のものが多い. フェノバルビタール(PB)によっても発現が誘導されるCYP2Bの場合, 肝臓で特異的に高く発現しているが, 肝細胞を従来からの単層で飼う初代培養系では常在性と誘導性の発現がともに急速に減少することと, 安定に発現する樹立細胞系がなかったために調節因子の研究は遅れている. しかしラットでは細胞外マトリックスや培地を工夫することにより, 数日間の一定レベルの発現維持が報告されている. その結果ラットのCYP2B発現は成長ホルモンが抑制的に働くことがわかった1). そして, 雄の発現が高い理由として, このホルモンの分泌パターンが雌雄で異なるためであるとの実験成績が提出されている2,3). ところがマウスでは雌の方が発現が高い. 従って成長ホルモンとは別の因子が発現に関わっていることが予想される. こうした因子の検索にはCYP2B(マウスで常在性に発現している分子種はCyp2b9とCyp2b10.
ISSN:0916-1139