ヒトにおける薬物代謝研究(1):放射性標識体を用いたインビボ試験
新医薬品の開発においては, 実験動物で得られた安全性試験あるいは薬理試験の結果をヒトに外挿し, ヒトでの安全性や有効性を推定しているが, 放射性標識薬物をヒトに直接用いた薬物動態試験成績は, きわめて有用な情報をわれわれに提供している. しかし, 日本においては, 放射性標識薬物を用いたヒトでの動態試験は実施されておらず, 外国で行われた試験の成績を新薬承認申請に使用している例が数多く見受けられる. 外国人を被験者として行った試験では, デブリソキンの水酸化やイソニアジドのアセチル化に見られるような人種差による影響も考えられ, 日本人の動態に当てはめる際には注意を要する. これらを考慮して,...
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Veröffentlicht in: | 薬物動態 1992-06, Vol.7 (3), p.382-386 |
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Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 新医薬品の開発においては, 実験動物で得られた安全性試験あるいは薬理試験の結果をヒトに外挿し, ヒトでの安全性や有効性を推定しているが, 放射性標識薬物をヒトに直接用いた薬物動態試験成績は, きわめて有用な情報をわれわれに提供している. しかし, 日本においては, 放射性標識薬物を用いたヒトでの動態試験は実施されておらず, 外国で行われた試験の成績を新薬承認申請に使用している例が数多く見受けられる. 外国人を被験者として行った試験では, デブリソキンの水酸化やイソニアジドのアセチル化に見られるような人種差による影響も考えられ, 日本人の動態に当てはめる際には注意を要する. これらを考慮して, 日本人の薬物動態を評価すべく放射性標識薬物に代わる評価方法として安定同位体の導入や, 生理学的ファーマコキネティックスを用いたアニマルスケールアップ, あるいはヒトの培養細胞系を用いたin vitroでの代謝などの研究が鋭意なされている. |
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ISSN: | 0916-1139 |