14C燃焼基質とラット呼気14CO2排泄パターン第2報投与液の各種性質と投与法の差

第2報においては,投与液の性質および投与法が及ぼす呼気14CO2連続波形への影響について研究した結果を報告することとした. 1)急速静脈内投与では,14C-glucoseを含有する水溶性注射液中のグルコース濃度の差および注射液の液量の差は,14CO2波形を大きく変えることはなかった. 2)急速静脈内投与で,14C-glucose含有の血液と水溶液とでは呼気14CO2波形が異なることから,水溶液が直接血管内に注入された場合,血液と混入する前に組織に摂取されることが推定された.また,水溶液の方が血液中に含まれたグルコースよりも組織に摂取されやすいことも示唆された. 3)十二指腸内投与では,トレーサ...

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Veröffentlicht in:薬物動態 1989, Vol.4(1), pp.21-30
Hauptverfasser: 百瀬, 裕子, 重松, 昭世
Format: Artikel
Sprache:eng ; jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:第2報においては,投与液の性質および投与法が及ぼす呼気14CO2連続波形への影響について研究した結果を報告することとした. 1)急速静脈内投与では,14C-glucoseを含有する水溶性注射液中のグルコース濃度の差および注射液の液量の差は,14CO2波形を大きく変えることはなかった. 2)急速静脈内投与で,14C-glucose含有の血液と水溶液とでは呼気14CO2波形が異なることから,水溶液が直接血管内に注入された場合,血液と混入する前に組織に摂取されることが推定された.また,水溶液の方が血液中に含まれたグルコースよりも組織に摂取されやすいことも示唆された. 3)十二指腸内投与では,トレーサーの14C-glucoseを含む少量の水溶性投与液の呼気14C波形は,静脈内投与の同条件と近似し,腸管粘膜からの吸収が,異化代謝の律速段階にはならないことを示した.しかし,やや多量の投与液もしくは,グルコースの高濃度投与液を用いた場合には,大きく抑制の波形を示し,腸管の蠕動を抑制している物理要因が考えられた.
ISSN:0916-1139
DOI:10.2133/dmpk.4.21