健常人におけるプロプラノロール, ジアゼパム, ワーファリンおよびトルブタミドの代謝に及ぼす480156-Sの影響

[目的]480156-S(2-[4-(2-thiazolyloxy)phenyl]propionic acid(156-S)は, 新たに合成された経口非ステロイド系消炎鎮痛薬である. 156-Sの主要な代謝経路は肝でのグルクロン酸抱合と酸化的代謝であるが, ヒトで156-Sを連続投与すると酸化的代謝物が極端に減少することが報告されている. この現象はラットやウサギでは確認できず, 156-Sの代謝に関与するヒト肝チトクロームp-450に対する可逆的な自己阻害であると考えられている. 抗炎症薬は臨床的に他剤と併用される機会が多いため, 臨床で広く使用されている薬物(propranolol:PR,...

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Hauptverfasser: 内田英二, 小口勝司, 小林真一, 安原一, 中村裕, 尾熊隆嘉, 小西雅治
Format: Tagungsbericht
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:[目的]480156-S(2-[4-(2-thiazolyloxy)phenyl]propionic acid(156-S)は, 新たに合成された経口非ステロイド系消炎鎮痛薬である. 156-Sの主要な代謝経路は肝でのグルクロン酸抱合と酸化的代謝であるが, ヒトで156-Sを連続投与すると酸化的代謝物が極端に減少することが報告されている. この現象はラットやウサギでは確認できず, 156-Sの代謝に関与するヒト肝チトクロームp-450に対する可逆的な自己阻害であると考えられている. 抗炎症薬は臨床的に他剤と併用される機会が多いため, 臨床で広く使用されている薬物(propranolol:PR, diazepam:DZ, warfarin:WF, tolbutamide:TB)の体内動態に及ぼす156-Sの影響を検討した. [対象, 方法]健常人26名を対象とし, 1群6~7名とした. PR, DZ, WFおよびTBは市販されている錠剤を使用し, 投与量はそれぞれ40mg, 5mg, 10mg, 500mg, である. まず各薬物を経口単回投与し, 薬物動態パラメータを求めた. 10~17日間休薬期間をおいた後, 156-sの投与(300mg, t. i. d. , 5~9日間)を開始し, 投与第5日目に各薬物を156-S服用1時間後に単回投与し, 薬物動態パラメータを算出した.
ISSN:0916-1139