アニラセタムの体内動態に関する研究 (1) 血中濃度推移、組織内分布および排泄

アニラセタム(Fig. 1)は脳代謝賦活作用を有する薬物であり, 我々は本薬物のラットにおける吸収, 代謝, 排泄を2種類の14C標識化合物を用いて検討した. 【実験方法】SD系雌雄ラット(7-8週齢)にピロリジニル環の2位を標識した[ピロリジニル-14C]アニラセタムあるいはアニス酸のカルボニル炭素を標識した「アニソイル-14C]アニラセタムを50mg/kg宛単回経口投与した. 採取試料中放射能は通常の方法に従い測定した. 試料中未変化体および代謝物(Fig. 1)濃度は担体として各非標識体を試料に添加後, 有機溶媒にて抽出し, 抽出物を各種前処理用カラム等にて処理した後, HPLCにて定量...

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Veröffentlicht in:薬物動態 1986, Vol.1(3), pp.286-287
Hauptverfasser: 阪田, 比左, 市原, 成泰, 中山, 幸子, 深沢, 英雄, 富沢, 宏樹, 立石, 満
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:アニラセタム(Fig. 1)は脳代謝賦活作用を有する薬物であり, 我々は本薬物のラットにおける吸収, 代謝, 排泄を2種類の14C標識化合物を用いて検討した. 【実験方法】SD系雌雄ラット(7-8週齢)にピロリジニル環の2位を標識した[ピロリジニル-14C]アニラセタムあるいはアニス酸のカルボニル炭素を標識した「アニソイル-14C]アニラセタムを50mg/kg宛単回経口投与した. 採取試料中放射能は通常の方法に従い測定した. 試料中未変化体および代謝物(Fig. 1)濃度は担体として各非標識体を試料に添加後, 有機溶媒にて抽出し, 抽出物を各種前処理用カラム等にて処理した後, HPLCにて定量した. 【結果】1. 血中濃度:[ピロリジニル-14C]アニラセタム投与後の血中総放射能濃度は投与後30min以内に最高値(23-26μg eq. /ml)を示し, その後半減期0.5-0.6hrにて速やかに減少した. 血中未変化体濃度は各測定時点で0.25μg/ml以下と低値であった. 雌の血中アニスアミド酪酸濃度は雄よりも高かったが, その他の代謝物の濃度は総て雄が雌よりも高値を示した(表1). 2. 組織内分布:投与初期の腎臓, 肝臓, 血液に高い放射能濃度が認められたが, 投与後24hrでは殆どの組織で検出限界以下であった.
ISSN:0916-1139
DOI:10.2133/dmpk.1.286