頸動脈プラークに伴い内腔に浮遊する血栓様塊の検討
「目的」 以前よりわれわれは頸動脈狭窄の不安定性プラークをエコー所見上, 揺動性プラークと診断し, その臨床的特徴や治療のポイント等について報告してきた. その揺動性プラークを含め不安定性プラークは脳塞栓の原因として重要な病態であるが, 脳塞栓患者の頸部エコー検査でまれに認められる, プラークに伴い血管内腔に浮動している血栓様な塊も脳塞栓の原因の一つと考えられる. しかし, その発生機序や病態等については明らかではなく, 治療法やそのタイミングについての検討はない. 今回われわれは過去に経験された浮動性血栓様塊の症例を病理学的観点から成因や病態を考察し治療法を検討したので報告する. 揺動性プラ...
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Veröffentlicht in: | Neurosonology 2015/08/31, Vol.28(2), pp.45-48 |
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Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 「目的」 以前よりわれわれは頸動脈狭窄の不安定性プラークをエコー所見上, 揺動性プラークと診断し, その臨床的特徴や治療のポイント等について報告してきた. その揺動性プラークを含め不安定性プラークは脳塞栓の原因として重要な病態であるが, 脳塞栓患者の頸部エコー検査でまれに認められる, プラークに伴い血管内腔に浮動している血栓様な塊も脳塞栓の原因の一つと考えられる. しかし, その発生機序や病態等については明らかではなく, 治療法やそのタイミングについての検討はない. 今回われわれは過去に経験された浮動性血栓様塊の症例を病理学的観点から成因や病態を考察し治療法を検討したので報告する. 揺動性プラーク(motion of the plaque content)とは, 以前よりわれわれが提唱している用語で, エコー検査上, 不安定プラークの内容物が心拍とは異なる位相の動きを呈するプラークを称している. この揺動性プラークの特徴は多くの場合潰瘍形成を伴い, 多発性脳塞栓の原因となり, その予後も悪いことが認められている. |
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ISSN: | 0917-074X |
DOI: | 10.2301/neurosonology.28.45 |