キアリ2型小児で脳室腹腔シャント機能評価に超音波検査が有用であった1例
「はじめに」 小児の脳神経超音波検査はX線被曝がなくベッドサイドで覚醒状態のままで行える利点がある. キアリ2型奇形児のシャント機能不全で, シャント再建術後の経過観察に脳神経超音波検査が有用であった1例を経験したので報告する. 「症例報告」 キアリ2型奇形の1歳8カ月の男児. 某院産科で母親が妊娠22週時にキアリ奇形と診断された. 他院で出産し脊髄髄膜瘤, 水頭症, 前頭骨欠損, 鎖肛が診断された. 水頭症に対して, 出産3日目に脊髄髄膜瘤閉鎖術, Ommaya貯留槽留置術(右前角), そして出生70日目に右後角穿刺で脳室腹腔短絡術(VPシャント)が行われ, その後は母親の希望で当院小児科に...
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Veröffentlicht in: | Neurosonology 2013/03/31, Vol.25(3), pp.139-142 |
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Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 「はじめに」 小児の脳神経超音波検査はX線被曝がなくベッドサイドで覚醒状態のままで行える利点がある. キアリ2型奇形児のシャント機能不全で, シャント再建術後の経過観察に脳神経超音波検査が有用であった1例を経験したので報告する. 「症例報告」 キアリ2型奇形の1歳8カ月の男児. 某院産科で母親が妊娠22週時にキアリ奇形と診断された. 他院で出産し脊髄髄膜瘤, 水頭症, 前頭骨欠損, 鎖肛が診断された. 水頭症に対して, 出産3日目に脊髄髄膜瘤閉鎖術, Ommaya貯留槽留置術(右前角), そして出生70日目に右後角穿刺で脳室腹腔短絡術(VPシャント)が行われ, その後は母親の希望で当院小児科に通院した. 患児は前頭部から頭頂部にかけて広く頭蓋骨欠損があり, 前頭骨癒合不全を認めた. 1歳6カ月時に, 活動性が低下し前頭骨癒合不全部が膨瘤したためシャント機能不全が疑われ, 当科に紹介となった. 当科で新たなVPシャント(左前角, Codman(R) Programmable Valve System, 140 mmH2O)を再建した. |
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ISSN: | 0917-074X |
DOI: | 10.2301/neurosonology.25.139 |