脳腫瘍に対する造影剤を用いた術中パワードプラエコーの有用性
「はじめに」超音波装置はCTやMRIと比べてコストが低く, 手術中でも手軽にリアルタイムの画像が得られるため, 術中超音波画像にもとついて手術戦略を検討することは脳神経外科領域でも日常的に行なわれている. 近年, 超音波装置の画質や機能は著しく向上し, CTやMRIに匹敵する情報が得られるようになり, 手術中にも頭蓋内病変の多彩な評価が可能となった. 血流信号をカラー表示したドプラモードにはカラードプラとパワードプラがあるが, パワードプラは従来のカラードプラよりも感度が10~15%程度高く2), 血流方向に対する依存が少ないため血管構造を明瞭に描出することができ, 脳神経外科領域でも応用が試...
Gespeichert in:
Veröffentlicht in: | Neurosonology 2008/07/31, Vol.21(1), pp.6-11 |
---|---|
Hauptverfasser: | , , , , , |
Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
Tags: |
Tag hinzufügen
Keine Tags, Fügen Sie den ersten Tag hinzu!
|
Zusammenfassung: | 「はじめに」超音波装置はCTやMRIと比べてコストが低く, 手術中でも手軽にリアルタイムの画像が得られるため, 術中超音波画像にもとついて手術戦略を検討することは脳神経外科領域でも日常的に行なわれている. 近年, 超音波装置の画質や機能は著しく向上し, CTやMRIに匹敵する情報が得られるようになり, 手術中にも頭蓋内病変の多彩な評価が可能となった. 血流信号をカラー表示したドプラモードにはカラードプラとパワードプラがあるが, パワードプラは従来のカラードプラよりも感度が10~15%程度高く2), 血流方向に対する依存が少ないため血管構造を明瞭に描出することができ, 脳神経外科領域でも応用が試みられてきている5,7). さらに, 近年開発された超音波造影剤を併用することで微細な血流まで捉えることができ, ドプラ法の適応範囲が拡大している1,5,10). こうした事実にもとづき, 我々は頭蓋内腫瘍に対して造影剤を用いたパワードプラ法で術中超音波診断を行なってきたので, その結果および有用性について報告する. 「対象と方法」1999年~2005年に当院において開頭術を行なった頭蓋内腫瘍53例(神経膠腫17例, 転移性腫瘍15例, 髄膜腫8例, 悪性リンパ腫4例, 血管芽腫3例, その他6例)を対象とした. |
---|---|
ISSN: | 0917-074X |
DOI: | 10.2301/neurosonology.21.6 |