Jellyfish sign(内頸動脈可動性plaque)の病理とその臨床像

「はじめに」頸動脈超音波検査は, real timeに病変を観察できることから, 頸動脈病変の動的性状を把握するのに優れた検査法である. 今回我々は, 頸動脈病変の中でも, 血流の拍動によって, その形態が変化するplaqueを経験した(Fig.1-A). 臨床経過では, このplaqueを有する症例の多くが脳梗塞を合併しており, いわゆるhigh risk plaqueであることが示唆された. こうした拍動性変化を呈するsignについては, いくつか同様の報告10,12,15,16)がみられるが, 適当な名称はない. 我々は, この特徴的な動きがFig.1-Bに示すように, クラゲの伸縮運動...

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Veröffentlicht in:Neurosonology 2007-07, Vol.20 (1), p.21-24
Hauptverfasser: 久米伸治, 日比野誠一郎, 小林益樹, 金澤潤一, 三原千惠, 山根冠児, 豊田章宏, 恩田秀賢, 栗栖薫
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:「はじめに」頸動脈超音波検査は, real timeに病変を観察できることから, 頸動脈病変の動的性状を把握するのに優れた検査法である. 今回我々は, 頸動脈病変の中でも, 血流の拍動によって, その形態が変化するplaqueを経験した(Fig.1-A). 臨床経過では, このplaqueを有する症例の多くが脳梗塞を合併しており, いわゆるhigh risk plaqueであることが示唆された. こうした拍動性変化を呈するsignについては, いくつか同様の報告10,12,15,16)がみられるが, 適当な名称はない. 我々は, この特徴的な動きがFig.1-Bに示すように, クラゲの伸縮運動に非常に良く似ていることから“Jellyfish sign”と命名した. 本報告では, このJellyfish signを呈した症例のうち, 頸動脈内膜切除術(carotid endarterectomy;CEA)を施行した症例では, その術中所見と病理所見からplaqueの性状について検討し, 内科的治療になった症例については, 臨床経過について報告する.
ISSN:0917-074X