頸部内頚動脈内膜剥離術中にTCDモニタリングにて一過性閉塞をとらえられなかった内頚動脈狭窄症の1例

頚部内頚動脈内膜剥離術(carotid endoarterectomy, CEA)中のモニタリングとして, Transcranial Doppler(TCD)が有用であることは疑いの余地がない1, 3~7, 9~12). 今回, 我々はCEA中にTCDにてモニタリングを行っていたにもかかわらず, 術中一過性に内頚動脈閉塞を来したが, TCD上, 異常所見がとらえられなかった症例を経験したのでTCDモニター上の問題点について若干の文献的考察を加えて症例を報告する. 症例呈示 症例:65歳, 男性. 主訴:一過性左片麻痺 現病歴:数年前より時々, 左上下肢の動きが悪くなるのを自覚していたがそのまま...

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Veröffentlicht in:Neurosonology 2003-09, Vol.16 (2), p.93-96
Hauptverfasser: 尹英植, 加藤祥一, 秋村龍夫, 鈴木倫保
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:頚部内頚動脈内膜剥離術(carotid endoarterectomy, CEA)中のモニタリングとして, Transcranial Doppler(TCD)が有用であることは疑いの余地がない1, 3~7, 9~12). 今回, 我々はCEA中にTCDにてモニタリングを行っていたにもかかわらず, 術中一過性に内頚動脈閉塞を来したが, TCD上, 異常所見がとらえられなかった症例を経験したのでTCDモニター上の問題点について若干の文献的考察を加えて症例を報告する. 症例呈示 症例:65歳, 男性. 主訴:一過性左片麻痺 現病歴:数年前より時々, 左上下肢の動きが悪くなるのを自覚していたがそのまま放置していた. 健康診断にて右頸部の雑音を指摘され近医受診, 脳血管撮影にて右頸部内頚動脈狭窄を認めたため, 精査, 加療目的にて2001年11月12日, 当院紹介入院となる. 既往歴:数年来の糖尿病, 狭心症あり. 糖尿病に対してインスリンの自己注射を行っていたが血糖コントロールは不良であった. 狭心症に関しては, シロスタゾール, アスピリンの内服にて病状は安定していた.
ISSN:0917-074X