開頭術におけるパワードプラの利用

はじめに 脳神経外科の領域において従来よりBモードエコーを中心とした超音波診断術が開頭手術中の病変の同定を目的とした補助診断として用いられてきた4,7). 近年, これに加えて心臓血管, 腹部領域を中心として広く一般臨床に普及している, エコーと血流情報の同時表示が可能なcolor coded sonograph9~11)が導入され, 脳血管性病変の検索法や手術中に病変の血管成分の同定の補助診断として盛んに使用されるようになってきている1,10,13). 現在, 各種開頭手術においては通常, 血流の平均血流速度(流速)と血流方向のカラー表示であるcolor Doppler flow imagi...

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Veröffentlicht in:Neurosonology 1997-11, Vol.10 (4), p.176-180
Hauptverfasser: 金村米博, 中谷進, 堀部邦夫, 中田博幸, 大槻秀夫, 山崎麻美, 山田正信, 井阪俊彦, 安田恵多良
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:はじめに 脳神経外科の領域において従来よりBモードエコーを中心とした超音波診断術が開頭手術中の病変の同定を目的とした補助診断として用いられてきた4,7). 近年, これに加えて心臓血管, 腹部領域を中心として広く一般臨床に普及している, エコーと血流情報の同時表示が可能なcolor coded sonograph9~11)が導入され, 脳血管性病変の検索法や手術中に病変の血管成分の同定の補助診断として盛んに使用されるようになってきている1,10,13). 現在, 各種開頭手術においては通常, 血流の平均血流速度(流速)と血流方向のカラー表示であるcolor Doppler flow imaging(以下CDIF)が使用されているが9~11), ドプラ信号の角度依存性やエリアシングなどの問題から描出度は必ずしも十分満足できるものではない. 最近, CDIFに加えて, ドプラ信号の強度のカラー表示で低流速に対する感度の改善, 角度依存性が小さい, という特徴を持つ新しいcolor coded sonographyの1つであるpower Doppler imaging(以下PDI)2,3,8,9,12,16)が利用できるようになり, 頚動脈病変や頭蓋内血管性病変の検索を中心に各種方面で従来のCDIFとの比較がなされ, その有用性が報告されている6,14,15).
ISSN:0917-074X
DOI:10.2301/neurosonology.10.176