超音波の測定精度と限界
超音波の性質 超音波は現状の診断装置に用いられているパワーでは生体に害がないとされており, 比較的容易に体内軟部組織のリアルタイム断層像を得ることができ, さらにドプラ効果(波動の位相情報)を利用して血流の計測, 観測が行える. 一方, 超音波は骨やガスを通過し難く, 特に頭蓋内や骨の後ろ側, 肺や消化管内のガスの陰にある臓器の検査を困難にし, 通常, 体表の一部から体内の各方向に超音波パルスを放射し体内組織からの反射波を検出するパルス反射法が用いられる. 最近では, 超音波トランスジューサを体内に挿入する方法も盛んになった. 測定精度とその限界 超音波パルス反射法による生体計測の測定精度とそ...
Gespeichert in:
Veröffentlicht in: | Neurosonology 1995-02, Vol.8 (1), p.7-10 |
---|---|
1. Verfasser: | |
Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
Tags: |
Tag hinzufügen
Keine Tags, Fügen Sie den ersten Tag hinzu!
|
Zusammenfassung: | 超音波の性質 超音波は現状の診断装置に用いられているパワーでは生体に害がないとされており, 比較的容易に体内軟部組織のリアルタイム断層像を得ることができ, さらにドプラ効果(波動の位相情報)を利用して血流の計測, 観測が行える. 一方, 超音波は骨やガスを通過し難く, 特に頭蓋内や骨の後ろ側, 肺や消化管内のガスの陰にある臓器の検査を困難にし, 通常, 体表の一部から体内の各方向に超音波パルスを放射し体内組織からの反射波を検出するパルス反射法が用いられる. 最近では, 超音波トランスジューサを体内に挿入する方法も盛んになった. 測定精度とその限界 超音波パルス反射法による生体計測の測定精度とその限界は, 生体における超音波の物理的な性質と生体側の条件とで決まる. 物理的性質とは周波数, 波長, 音速, 減衰, 音響インピーダンスなどであり, 生体側の条件とは対象部位, 観測・計測の目的, 患者の負担軽減などである. これらは複雑に絡み合って種々の制限をもたらすので, 実際にはどの様な工夫をして目的とする計測を可能にするか, 現実の装置をどこまで理想に近付けられるかが問題であり, ここに工夫の余地と技術開発要素がある. |
---|---|
ISSN: | 0917-074X |