塩化ランタン飲水投与ラットの腸におけるランタンの分布に関する組織化学的研究

「序文」希土類元素はIT関連の重要な材料である. 特にランタン(Lanthanum:La)は電気自動車の水素吸着材としても有力視され, 将来ますます使用量が増加し, 環境汚染物質となることも危惧されている[1]. したがって, Laの動物にたいする影響を検討する研究が重要であるが, 非常に少ない[2]. 特に, 細胞, 組織レベルでLaの影響を検討するには組織学的手法が重要であるが, 従来の金属染色法ではLaを検出する方法はなかった[3]. 最近, 宮川[4]は吸光法でフッ素を検出するアリザリン・コンプレクソン(ALC)を応用してLaの組織化学的染色法を開発した. 環境汚染でLaが動物に侵入す...

Ausführliche Beschreibung

Gespeichert in:
Bibliographische Detailangaben
Veröffentlicht in:BIOMEDICAL RESEARCH ON TRACE ELEMENTS 2008/12/31, Vol.19(4), pp.330-335
Hauptverfasser: 宮川, 誠, 大門, 建夫
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
Tags: Tag hinzufügen
Keine Tags, Fügen Sie den ersten Tag hinzu!
Beschreibung
Zusammenfassung:「序文」希土類元素はIT関連の重要な材料である. 特にランタン(Lanthanum:La)は電気自動車の水素吸着材としても有力視され, 将来ますます使用量が増加し, 環境汚染物質となることも危惧されている[1]. したがって, Laの動物にたいする影響を検討する研究が重要であるが, 非常に少ない[2]. 特に, 細胞, 組織レベルでLaの影響を検討するには組織学的手法が重要であるが, 従来の金属染色法ではLaを検出する方法はなかった[3]. 最近, 宮川[4]は吸光法でフッ素を検出するアリザリン・コンプレクソン(ALC)を応用してLaの組織化学的染色法を開発した. 環境汚染でLaが動物に侵入する経路としては消化管, 呼吸器, 皮膚などが考えられ, 特に経口が1番懸念されるが, 研究は少ない[5]. 特に, 組織学的に腸管についてLaの分布を検討した研究はない. そこで, 今回, ラットにLaを含む飲水を飲ませ, Laが小腸から吸収されるか否かをALC染色法で組織化学的に検討した.
ISSN:0916-717X
1880-1404
DOI:10.11299/brte.19.330