Alizarin ComplexoneによるLaの組織化学的染色法

「はじめに」ランタン(Lanthanum:La)は元素番号57番でランタノイド(lanthanide)に属し, 希土類元素(rare earth)である. 希土類金属は, 超伝導をはじめ磁石, 蛍光体, レーザー, 磁気記録材料など幅広くIT関連ハイテク分野に使用されている. 特に, Laは自動車燃料などの水素吸着剤や電気自動車の駆動モーターの材料として使用される可能性があり, 広く普及することが考えられている[1]. したがって, 今後は使用量の増加により環境中に多量に放出されて, ヒトが普遍的に暴露されることが懸念される. La自体は毒性が低いと考えられているが[2], Laの動物に及ぼす...

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Veröffentlicht in:BIOMEDICAL RESEARCH ON TRACE ELEMENTS 2007/12/31, Vol.18(4), pp.375-379
1. Verfasser: 宮川, 誠
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:「はじめに」ランタン(Lanthanum:La)は元素番号57番でランタノイド(lanthanide)に属し, 希土類元素(rare earth)である. 希土類金属は, 超伝導をはじめ磁石, 蛍光体, レーザー, 磁気記録材料など幅広くIT関連ハイテク分野に使用されている. 特に, Laは自動車燃料などの水素吸着剤や電気自動車の駆動モーターの材料として使用される可能性があり, 広く普及することが考えられている[1]. したがって, 今後は使用量の増加により環境中に多量に放出されて, ヒトが普遍的に暴露されることが懸念される. La自体は毒性が低いと考えられているが[2], Laの動物に及ぼす影響についての長期的な観察や, その毒性や生体内での蓄積, 代謝機構などの検討は少ない[3-7]. 金属中毒の病理診断では金属の分布を形態学的に検討することが重要であるが, La検出のための組織化学的染色法の検討はなされていない. 今回, 組織化学的にLaの局在を検索する簡易な方法を開発することを目的として, アリザリン・コンプレクソン(Alizarin Complexone)[8]をLa染色に応用した結果を報告する.
ISSN:0916-717X
1880-1404
DOI:10.11299/brte.18.375