Combination effects of pioglitazone and bofutsushosan on body weight and blood glucose levels in diabetic KKAy mice
肥満はインスリン抵抗性を引き起こし, 2型糖尿病を発症させる危険因子の一つであることはよく知られている. 近年開発されたチアゾリジン誘導体(TZD)は, 脂肪細胞の分化を促進するとともに, インスリン抵抗性を改善することで血糖値を低下させる. しかし, TZDの有効例においてはしばしば体重増加が認められることから, 長期服用に伴い血糖低下作用が減弱することが懸念されている. そこで今回, 代表的なTZD系糖尿病治療薬のピオグリタゾン(PIO)と, 肥満症を効能・効果とする漢方薬の防風通聖散(BOF)を4週間併用した場合の効果について, 糖尿病動物のKKAyマウスを用いて検討した. その結果,...
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Veröffentlicht in: | Journal of Traditional Medicines 2010, Vol.27 (4), p.157-195 |
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Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 肥満はインスリン抵抗性を引き起こし, 2型糖尿病を発症させる危険因子の一つであることはよく知られている. 近年開発されたチアゾリジン誘導体(TZD)は, 脂肪細胞の分化を促進するとともに, インスリン抵抗性を改善することで血糖値を低下させる. しかし, TZDの有効例においてはしばしば体重増加が認められることから, 長期服用に伴い血糖低下作用が減弱することが懸念されている. そこで今回, 代表的なTZD系糖尿病治療薬のピオグリタゾン(PIO)と, 肥満症を効能・効果とする漢方薬の防風通聖散(BOF)を4週間併用した場合の効果について, 糖尿病動物のKKAyマウスを用いて検討した. その結果, PIO単独投与では1週間後には既に体重増加が認められたが, この時点ではまだ有意な血糖低下作用が認められた. しかし, 4週間後では体重増加はさらに顕著になり, 血糖低下作用は消失した. 一方, PIOとBOFを併用すると, 4週間の期間中体重増加は抑制され, 血糖値も有意な低下が維持された. 今回の結果から, PIOとBOFを併用することで, PIOによる体重増加を抑制しつつ, 血糖コントロールを長期間良好に維持できることが示唆された. |
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ISSN: | 1880-1447 |