留置された胆管ステントを利用したマイクロ波加温に関する有用性の基礎検討

我々は, 胆管部腫瘍の治療法として, マイクロ波を用いた腔内温熱療法の研究を行ってきた. この治療では, 内視鏡を用いてマイクロ波アンテナを胆管に導入し, 患部の局所加温を行う. これまでの検討では, 胆管に留置された金属ステント内にてマイクロ波アンテナの加温領域は, ステント外側に及ばないことがわかっている. そこで本研究では, 金属ステント外側での加温領域の確保を目的として, すでに留置されている胆管ステントへマイクロ波エネルギーを直接給電することにより得られる加温特性を評価することで温熱治療への応用の可能性を検討した. 解析手法はFDTD(Finite-Difference Time-D...

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Veröffentlicht in:Thermal Medicine 2011, Vol.27 (1), p.31-31
Hauptverfasser: 板倉洋, 壷内晃介, 齊藤一幸, 高橋応明, 伊藤公一
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:我々は, 胆管部腫瘍の治療法として, マイクロ波を用いた腔内温熱療法の研究を行ってきた. この治療では, 内視鏡を用いてマイクロ波アンテナを胆管に導入し, 患部の局所加温を行う. これまでの検討では, 胆管に留置された金属ステント内にてマイクロ波アンテナの加温領域は, ステント外側に及ばないことがわかっている. そこで本研究では, 金属ステント外側での加温領域の確保を目的として, すでに留置されている胆管ステントへマイクロ波エネルギーを直接給電することにより得られる加温特性を評価することで温熱治療への応用の可能性を検討した. 解析手法はFDTD(Finite-Difference Time-Domain)法を用い, ステントモデルは簡易的な円筒で作成し, 各周波数におけるステント上の電流分布およびステント周辺のSAR分布を算出した. 本結果から, 加温特性は給電方法や使用周波数に依存していることがわかった. 今後は, 給電方法の最適化を検討していく予定である.
ISSN:1882-2576