12 温熱化学療法における看護師の役割

当センターでは患者は月1,000例, 温熱化学療法では月200例を超すようになった. 限られたスタッフで, よりよいがん治療看護を行うために, 患者アンケートを行い, 結果を分析した. この結果から, 温熱化学療法におけるがん患者をどのように支援し看護していくか, 見出された課題を考察したので報告する. 2008年12月にがん治療センターで温熱治療を受けている患者42例(男性/女性:28/14人, 年齢30歳代から80歳代)に患者アンケートを行い, 結果を分析した. 受診患者の半数は, 主治医からの紹介であったが, 約1/3の患者は, もう治療方法がないと説明を受けていた. 90%の患者が,...

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Bibliographische Detailangaben
Veröffentlicht in:Thermal Medicine 2009, Vol.25 (4), p.155-155
Hauptverfasser: 寺田美智子, 籾井淑子, 高倉千津子, 野口詩織, 市川清子, 山賀真純, 毛利香, 新城留美, 今田肇, 成定宏之
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:当センターでは患者は月1,000例, 温熱化学療法では月200例を超すようになった. 限られたスタッフで, よりよいがん治療看護を行うために, 患者アンケートを行い, 結果を分析した. この結果から, 温熱化学療法におけるがん患者をどのように支援し看護していくか, 見出された課題を考察したので報告する. 2008年12月にがん治療センターで温熱治療を受けている患者42例(男性/女性:28/14人, 年齢30歳代から80歳代)に患者アンケートを行い, 結果を分析した. 受診患者の半数は, 主治医からの紹介であったが, 約1/3の患者は, もう治療方法がないと説明を受けていた. 90%の患者が, この病院に受診してよくなること確信して来院していた. 治療に伴う不安, 苦痛は, 薬の副作用が69%と高く, 経済面での不安も43%にあった. 精神的な不安感は47%の患者が抱えていたが, 69%の患者が当院で治療を受けて満足であると回答した. スタッフの対応に対しては, 76%が良いと回答し, 悪いとした回答はなかった. ほとんどの患者が, 当院に大きな期待をもって受診しており, そのうち1/3は他に治療法がないと説明を受けていたにも関わらず, 約7割の患者で, 当院の治療に満足している結果であった. 薬の副作用はある程度は避けがたいものであるが, 副作用の予防, 軽減に看護師が介入する余地があると考えられた. スタッフの対応に関しては, 良いと回答した患者が大部分で, 看護師だけでなく, がん治療センターのスタッフがチームで関わることで, 患者の治療に対するニーズが掴め, より良いケアへ繋げていけるのではないかと考えられた.
ISSN:1882-2576