悪性胸膜中皮腫

MPMは最近集学的治療が標準治療となりつつある. 胸腔に対する温熱療法は海外では広く行なわれており, 切除術時に抗癌剤の胸腔投与と併用した温熱療法が有望な成績を挙げている. 当院ではMPMの予後改善目的に手術不能例に対して温熱化学放射線療法を施行しているが, 今回その成績を報告する. 放射線治療は1回2Gyを患側胸腔に投与する. 化学療法はCDDP(50mg/b)もしくはCBDCA(200-300mg/m2)を胸腔内投与する. 温熱療法はRF誘電加温装置を使用し放射線治療直後に開始し60分間加温する. 以上の治療を週1回, 計5回もしくは胸水が制御されるまで繰り返す. 2004年までの10年間...

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Veröffentlicht in:Thermal Medicine 2007, Vol.23 (2), p.113-113
Hauptverfasser: 吉田大作, 羽生菜穂子, 張大鎮, 久賀元兆, 唐澤克之, 板澤朋子
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:MPMは最近集学的治療が標準治療となりつつある. 胸腔に対する温熱療法は海外では広く行なわれており, 切除術時に抗癌剤の胸腔投与と併用した温熱療法が有望な成績を挙げている. 当院ではMPMの予後改善目的に手術不能例に対して温熱化学放射線療法を施行しているが, 今回その成績を報告する. 放射線治療は1回2Gyを患側胸腔に投与する. 化学療法はCDDP(50mg/b)もしくはCBDCA(200-300mg/m2)を胸腔内投与する. 温熱療法はRF誘電加温装置を使用し放射線治療直後に開始し60分間加温する. 以上の治療を週1回, 計5回もしくは胸水が制御されるまで繰り返す. 2004年までの10年間に治療した12例を解析したところ, MSTは27か月, 2年生存率は56%, 5年生存率は37%であった. また重篤な非血液毒性を認めなかった. 平均非再燃生存期間も約12か月と, 一般の抗癌剤による治療の4-8か月より延長する可能性が示唆された. MPMに対する温熱化学放射線療法は治療可能比を改善する可能性が示唆された.
ISSN:1882-2576