物理的・生物学的熱作用が有効であった肺癌術後再発2症例

Radiofrequency ablation(RFA)は物理的に癌を死滅させる熱凝固療法である. 一方Hyperthermia(HT)は熱変性が生じない程度の加温で放射線, 抗癌剤の制癌効果を高める生物学的癌治療法である. 今回放射線, 抗癌剤にHT, RFAを併用し比較的良好な経過が得られた肺癌術後再発2症例を経験した. 症例1は63歳女性, 肺癌の術後2年目に縦隔リンパ節転移出現. 放射線化学療法にHTを併用. その後肺野に2cmφの結節出現. RFAで焼却し再発3年後の現在無病生存中. 症例2は78歳男性, 術後肺門部に再発し放射線にHTを併用. さらに肺野に結節が出現しRFAを実施....

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Hauptverfasser: 小野誠治, 渡追祐子, 楠原和朗, 黒木正臣, 中田博, 田村正三
Format: Tagungsbericht
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:Radiofrequency ablation(RFA)は物理的に癌を死滅させる熱凝固療法である. 一方Hyperthermia(HT)は熱変性が生じない程度の加温で放射線, 抗癌剤の制癌効果を高める生物学的癌治療法である. 今回放射線, 抗癌剤にHT, RFAを併用し比較的良好な経過が得られた肺癌術後再発2症例を経験した. 症例1は63歳女性, 肺癌の術後2年目に縦隔リンパ節転移出現. 放射線化学療法にHTを併用. その後肺野に2cmφの結節出現. RFAで焼却し再発3年後の現在無病生存中. 症例2は78歳男性, 術後肺門部に再発し放射線にHTを併用. さらに肺野に結節が出現しRFAを実施. 1年後の現在経過観察中. 肺癌はHT, RFAが実施しやすい領域に発生するため, 大病変には放射線療法, 化学療法にHT, 小病変にはRFAを併用することでより多くの症例の予後改善の可能性が示唆された.
ISSN:0911-2529