3. オープンタイプMRIを用いた温度計測に関する基礎的検討

生体内部の温度情報取得はハイパーサーミア治療時に必須であるのみならず, 適切な非侵襲温度計測法の実用化には未だ至っていない. 本研究では外部磁場強度が0.3TのオープンタイプのMRIを使用し生体内部の局所温度計測の可能性について検討した. オープンタイプのMRIを用いることで, 外部から物理エネルギーを照射しながら計測を同時に行なうことが可能である. ファントムモデルを用いて, モデル内部の温度分布を光ファイバー温度計で測定しながら, MRIによる温度画像取得を行なった. プロトンの緩和時間の温度依存性から生じる位相変化を処理して温度変化の抽出を行ない光ファイバー温度計と比較し温度誤差の検討を...

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Bibliographische Detailangaben
Veröffentlicht in:日本ハイパーサーミア学会誌 2006, Vol.22 (2), p.92-93
Hauptverfasser: 二川佳央, 道山哲幸
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:生体内部の温度情報取得はハイパーサーミア治療時に必須であるのみならず, 適切な非侵襲温度計測法の実用化には未だ至っていない. 本研究では外部磁場強度が0.3TのオープンタイプのMRIを使用し生体内部の局所温度計測の可能性について検討した. オープンタイプのMRIを用いることで, 外部から物理エネルギーを照射しながら計測を同時に行なうことが可能である. ファントムモデルを用いて, モデル内部の温度分布を光ファイバー温度計で測定しながら, MRIによる温度画像取得を行なった. プロトンの緩和時間の温度依存性から生じる位相変化を処理して温度変化の抽出を行ない光ファイバー温度計と比較し温度誤差の検討を行なった. MRIに設置したファントムモデルを加温しながら, 温度分布の二次元画像をリアルタイムで得ることが可能となり, 温度分解能は5mm程度まで絞り込むことができた. これらの結果からハイパーサーミア時における深部温度の非侵襲計測の可能性が示唆された.
ISSN:0911-2529