(10)腹膜播種マウスを用いた閉鎖式腹膜灌流温熱化学療法について
【目的】消化器癌の治療法として, Biochemical modulation作用等を利用した副作用が少なく高い治療効果が期待できる温熱化学療法が注目されている. しかし, 術後の予後を左右する主要な因子である腹膜播種に対する有効な治療法は未だ確立されていない. 本研究会において腹腔内温熱化学療法の評価が可能なマウス腹膜播種モデルを考案, 作成したことはすでに報告した. 今回はこの方法を用いた実際の治療効果の評価方法と治療結果について報告する. 【方法】動物は6週齢BALB/cマウス, 腫瘍Colon26を使用した. 腹腔内にColon26細胞を5×104個腹腔内投与し, 小腸間膜をメチレンブ...
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Format: | Tagungsbericht |
Sprache: | jpn |
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Zusammenfassung: | 【目的】消化器癌の治療法として, Biochemical modulation作用等を利用した副作用が少なく高い治療効果が期待できる温熱化学療法が注目されている. しかし, 術後の予後を左右する主要な因子である腹膜播種に対する有効な治療法は未だ確立されていない. 本研究会において腹腔内温熱化学療法の評価が可能なマウス腹膜播種モデルを考案, 作成したことはすでに報告した. 今回はこの方法を用いた実際の治療効果の評価方法と治療結果について報告する. 【方法】動物は6週齢BALB/cマウス, 腫瘍Colon26を使用した. 腹腔内にColon26細胞を5×104個腹腔内投与し, 小腸間膜をメチレンブルーで染色すると7日目に肉眼で転移巣が確認できた. 同部では組織的にも腹膜播種が確認された. 腹膜灌流液のcisplatin濃度を10-20μg/mlとして, 温熱化学療法をおこなった. 【結果】腸間膜と大網の重量では, 有意差は認めらない. 腫瘍径2mm以上の大きな転移巣の数は, 温熱療法単独の場合より, 温熱化学療法の方が少なかった. 【考察】本モデルは, 腹膜播種に対する温熱化学療法の治療方法を評価するのに有用な方法である. |
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ISSN: | 0911-2529 |