局所部位用リエントラント型アプリケータの加温解析
我々は, リエントラント型アプリケータの加温特性を数値解析と臨床実験の両面より検討を行い, その有効性を明らかにしてきた. 現在我々は主に頭部加温を目的とした従来より小型の局所部位用リエントラント型アプリケータの検討を行っている. 本報告では, 局所部位用リエントラント型アプリケータの共振周波数, 電界分布, 加温特性の数値解析結果を報告する. 従来のリエントラント型アプリケータを単純に小型化すると, 共振周波数が高くなり, その結果加温対象の導電率が増加し深部加温特性が劣化してしまう. 我々の基礎検討では, 深部加温が可能である共振周波数帯は約100~140MHzであることを確認している....
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Zusammenfassung: | 我々は, リエントラント型アプリケータの加温特性を数値解析と臨床実験の両面より検討を行い, その有効性を明らかにしてきた. 現在我々は主に頭部加温を目的とした従来より小型の局所部位用リエントラント型アプリケータの検討を行っている. 本報告では, 局所部位用リエントラント型アプリケータの共振周波数, 電界分布, 加温特性の数値解析結果を報告する. 従来のリエントラント型アプリケータを単純に小型化すると, 共振周波数が高くなり, その結果加温対象の導電率が増加し深部加温特性が劣化してしまう. 我々の基礎検討では, 深部加温が可能である共振周波数帯は約100~140MHzであることを確認している. 上記の問題を解決するために, 誘電体中の電界は空気中に比べて波長が短くなるという性質を利用し, 数値解析手法を用いて検討を行った. 数値解析では, 外円筒の直径375mm, 高さ980mm, 内円筒の直径100mm, 高さ330mm, リエントラント間隙320mmの誘電体未挿入のモデルと同サイズで誘電体を設置したモデルを用いた. 誘電体挿入モデルには, 外円筒の内側に内径216mm外径370mmの円環形状の誘電体を設置した. 誘電体は損失の少ない純水を用い, その容器はポリ塩化ビニール製とした. 数値解析結果より, 誘電体未挿入と挿入モデルのリエントラント間隙に加温に適しているとされるTMO1Olikeを確認した. また, 共振周波数は誘電体未挿入モデルでは180MHz, 誘電体挿入したモデルでは138MHzとなり, 誘電体を挿入することで共振周波数を低減できることを確認した. さらに, 上記の二つのモデルに同じ入力電力(約225W)を印可した加温解析では, 誘電体挿入モデルにおいてのみ深部加温を確認した. これらの結果より, アプリケータの小型化による共振周波数の高周波数化をリエントラント内部に誘電体を設置することにより改善でき, 頭部加温を目的とした局所部位用リエントラント型アプリケータの可能性を示した. |
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ISSN: | 0911-2529 |