子宮頸癌IIIB期に対するCDDP併用温熱放射線療法の初期治療経験
[目的]Van der ZeeらはIIB-IVA期子宮頸癌に対して無作為臨床試験を行ない, 温熱放射線療法(TRT)は放射線治療単独(RT)よりも累積生存率が良好であったと報告した(Lancet, 2000). 我々も子宮頸癌IIIB期に対して無作為臨床試験を行ない局所制御生存率がTRTはRTよりも良好であった(Int J Hyperthermia, 2001). 一方, 1999年にシスプラチン(CDDP)併用放射線療法(CDDP-RT)はRTよりも生存率を改善するとの3編の論文がNew England Journal of Medicine誌に報告された. しかし, この内Morrisらは...
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Veröffentlicht in: | 日本ハイパーサーミア学会誌 2001, Vol.17 (suppl), p.105-105 |
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Hauptverfasser: | , , , |
Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | [目的]Van der ZeeらはIIB-IVA期子宮頸癌に対して無作為臨床試験を行ない, 温熱放射線療法(TRT)は放射線治療単独(RT)よりも累積生存率が良好であったと報告した(Lancet, 2000). 我々も子宮頸癌IIIB期に対して無作為臨床試験を行ない局所制御生存率がTRTはRTよりも良好であった(Int J Hyperthermia, 2001). 一方, 1999年にシスプラチン(CDDP)併用放射線療法(CDDP-RT)はRTよりも生存率を改善するとの3編の論文がNew England Journal of Medicine誌に報告された. しかし, この内MorrisらはCDDP-RTはIB-IIB期の予後を有意に改善したが, III-IV期の予後は改善しなかったとしている. そこで, 我々はIII-IV期の予後を改善する治療法を模索するためにTRT, CDDP-RT, CDDP併用温熱放射線療法(CDDP-TRT)の3群の無作為臨床試験を計画した. この臨床試験に先駆けて, CDDP-TRTの初期治療効果と副作用について検討したので報告する. [方法]対象は2001年2月~4月までに同意を得られた子宮頸癌IIIB期である. 2例が扁平上皮癌, 1例が腺癌であった. 骨髄, 肝, 腎機能は正常で, 一般状態は良好であった. 放射線治療は6MV X線による外部照射と高線量率腔内照射を施行した. 温熱は5回/5週, CDDPは40mg/m2で, 5回/5週施行した. 即ち, CDDP施行後1時間以内に放射線, 続いて温熱を施行した. [結果]治療後1ヶ月の抗腫瘍効果は扁平上皮癌の2例がCRであったが, 腺癌の1例はPRであった. 副作用は2例にGrade 3の白血球減少を認めたが, 腸管や膀胱障害, 全身倦怠, 体重減少はGrade 1以下であった. [結語]CDDP-TRTは抗腫瘍効果が良好で, 副作用も軽度であった. |
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ISSN: | 0911-2529 |