医療現場からの創薬―Pharmacist-scientistによる核酸医薬開発

「1. はじめに」「ベッドサイドで活躍する臨床薬剤師になる」. 著者が長崎大学病院薬剤部に入局した時に描いていた青写真である. あれから16年, 薬剤師としての業務もしているが, 遺伝子・核酸医薬のDDS製剤開発という入局時には想定していなかった研究も行っており, しかも没頭している. 研究を始めたきっかけを回想してみた. 薬剤師として研鑽を積みはじめて3年目の平成18年に「がん専門薬剤師制度」が開始され, がんに興味があった著者は「がん専門薬剤師」を目指して, 数多くのがん患者に対して薬剤管理指導を行っていた. 分子標的薬や抗体医薬, 免疫チェックポイント阻害薬など画期的な新薬が続々と上市さ...

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Bibliographische Detailangaben
Veröffentlicht in:薬剤学 2019, Vol.79(6), pp.279-282
1. Verfasser: 兒玉, 幸修
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:「1. はじめに」「ベッドサイドで活躍する臨床薬剤師になる」. 著者が長崎大学病院薬剤部に入局した時に描いていた青写真である. あれから16年, 薬剤師としての業務もしているが, 遺伝子・核酸医薬のDDS製剤開発という入局時には想定していなかった研究も行っており, しかも没頭している. 研究を始めたきっかけを回想してみた. 薬剤師として研鑽を積みはじめて3年目の平成18年に「がん専門薬剤師制度」が開始され, がんに興味があった著者は「がん専門薬剤師」を目指して, 数多くのがん患者に対して薬剤管理指導を行っていた. 分子標的薬や抗体医薬, 免疫チェックポイント阻害薬など画期的な新薬が続々と上市され, 治療成績が向上していく過程を, 身をもって体感してきた. 一方で, 満足いく治療効果が得られない患者さんや副作用に苦しむ患者さんを何人もみてきた. 「他にもっと良い薬ないですか?」と, 尋ねられたことも1度や2度ではない.
ISSN:0372-7629
2188-3149
DOI:10.14843/jpstj.79.279