「製剤の達人による製剤技術の伝承」経口投与製剤:スケールアップとトラブル防止
1. はじめに 医薬品の品質は「製剤設計, 工程設計の段階から造り込まれる」とするQuality by Design(QbD)の考え方が浸透し, 原薬の物理化学的性質, 添加剤の機能, 製造機器のパフォーマンスなどをトータルで勘案した製剤設計および製造設計の重要性が強調されている. そして, このように設計されたプロセスが所定どおりの機能を発揮し, あらかじめ定められた品質規格に適合する製品が恒常的に製造できることを検証するためのプロセスバリデーションが製品の品目許可の必須要件となっている. しかし, 実際のところ, 工程のスケールアップ技術が完全に確立されているとは言えず, ケーススタディ的...
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Veröffentlicht in: | 薬剤学 2013, Vol.73(6), pp.384-385 |
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1. Verfasser: | |
Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 1. はじめに 医薬品の品質は「製剤設計, 工程設計の段階から造り込まれる」とするQuality by Design(QbD)の考え方が浸透し, 原薬の物理化学的性質, 添加剤の機能, 製造機器のパフォーマンスなどをトータルで勘案した製剤設計および製造設計の重要性が強調されている. そして, このように設計されたプロセスが所定どおりの機能を発揮し, あらかじめ定められた品質規格に適合する製品が恒常的に製造できることを検証するためのプロセスバリデーションが製品の品目許可の必須要件となっている. しかし, 実際のところ, 工程のスケールアップ技術が完全に確立されているとは言えず, ケーススタディ的な対応が必要な場合が多い. さらに, 最近は超難溶性の薬物の可溶化技術や徐放化技術などが駆使された製剤が多く認められるが, その機能性を工業的規模で高い工程能力を有するプロセスにスケールアップすることは, 非常に大きな課題と言える. 本稿では, スケールアップ技術とトラブル防止についてごく一部を概説してみたい. |
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ISSN: | 0372-7629 2188-3149 |
DOI: | 10.14843/jpstj.73.384 |