「製剤の達人による製剤技術の伝承」経口投与製剤:造粒とコーティング
「1. 凝集造粒について」凝集造粒の解説では, 固体・液体・気体の充填構造と, 液体架橋が基本になる1). とくに造粒水分(造粒工程中の粉粒体に含まれる水分)は, 造粒物性を制御する重要なファクターとされる. しかし, 原材料が濡れたままで処理が終了するのはまれで, 通常, 造粒工程のあとに乾燥工程が続く. 乾燥工程で, 液体架橋が固体架橋に変わり粒が形成されるが, このときの造粒粒子中の空隙変化について語られることは少ない. 図1に示すように, 流動層造粒装置内で造粒終点の粒子と乾燥終了後の粒子内空隙はどのように変化しているのだろうか? 筆者らは転動流動装置内の粒子の成長とかさ密度の変化を測...
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Veröffentlicht in: | 薬剤学 2013, Vol.73(4), pp.246-247 |
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1. Verfasser: | |
Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 「1. 凝集造粒について」凝集造粒の解説では, 固体・液体・気体の充填構造と, 液体架橋が基本になる1). とくに造粒水分(造粒工程中の粉粒体に含まれる水分)は, 造粒物性を制御する重要なファクターとされる. しかし, 原材料が濡れたままで処理が終了するのはまれで, 通常, 造粒工程のあとに乾燥工程が続く. 乾燥工程で, 液体架橋が固体架橋に変わり粒が形成されるが, このときの造粒粒子中の空隙変化について語られることは少ない. 図1に示すように, 流動層造粒装置内で造粒終点の粒子と乾燥終了後の粒子内空隙はどのように変化しているのだろうか? 筆者らは転動流動装置内の粒子の成長とかさ密度の変化を測定し, 乾燥工程中に粒子内の空隙が乾燥されるのに伴い, 粒子が収縮し密度が増えることを確認した2). また, 図2に示す実験装置を用い, 水蒸気で飽和した空気による造粒を試みたところ, 粉は濡れていくが粒に成長しないことがわかった. |
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ISSN: | 0372-7629 2188-3149 |
DOI: | 10.14843/jpstj.73.246 |