医薬品製剤の機能化ツールとしてのナノ粒子とナノ構造設計

「1. はじめに」ナノテクノロジーの有用性が謳われて以来, 世界中で当該領域の研究開発が活発に行われている. このナノテクノロジーを駆使して製されるナノメートルスケールのディメンジョンを有する"ナノ粒子"は, 各種産業分野における新しいデバイスやシステムの礎となる先端機能性材料として注目を集めている. 医療分野も例外ではなく, 例えば, PubmedでタイトルにNanoparticlesを含む論文数を検索してみると, 1999年以前は年間100報に満たなかった状況であったのに対し, 当時のクリントン米大統領による国家ナノテクノロジー戦略(National Nanotechn...

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Veröffentlicht in:薬剤学 2010, Vol.70(1), pp.7-13
Hauptverfasser: 市川, 秀喜, 福森, 義信
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:「1. はじめに」ナノテクノロジーの有用性が謳われて以来, 世界中で当該領域の研究開発が活発に行われている. このナノテクノロジーを駆使して製されるナノメートルスケールのディメンジョンを有する"ナノ粒子"は, 各種産業分野における新しいデバイスやシステムの礎となる先端機能性材料として注目を集めている. 医療分野も例外ではなく, 例えば, PubmedでタイトルにNanoparticlesを含む論文数を検索してみると, 1999年以前は年間100報に満たなかった状況であったのに対し, 当時のクリントン米大統領による国家ナノテクノロジー戦略(National Nanotechnology Initiative)の演説がなされた2000年を境にして急増し, 2008年は2400報近くにものぼる. 歴史的には, 医薬品分野とナノ粒子の関わりは古く, すでに1970年代の論文1, 2)にはNanoparticlesという用語が登場し, これを利用したDDSに関する先駆的な報告がなされている.
ISSN:0372-7629
2188-3149
DOI:10.14843/jpstj.70.7