経営者としての心構え―社長の仕事とは

「1. どうしたら社長になれるのですか?」 無邪気にしかも真剣に若い人から「どうしたら社長になれるのですか?」と聞かれることが多々ありますが, 実は私にとってこれは最も答えに窮してしまう種類の質問です. 何故なら, 最初から意志を持って計画的に社長という仕事を目指したわけではないからです. そもそも家業の薬局を継ぐ予定でいた私は就職活動を一切していませんでした. たまたま卒論教室の教授が「1~2年でいいから製薬企業で働いてみませんか?」と声をかけてくださったのがきっかけで, 「田舎に帰って家業を継ぐ前の社会勉強」のつもりで外資系の製薬会社のアシスタントとして就職したのがスタートでした. 俗に言...

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Bibliographische Detailangaben
Veröffentlicht in:薬剤学 2009, Vol.69(1), pp.53-55
1. Verfasser: 渡邉, 温子
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:「1. どうしたら社長になれるのですか?」 無邪気にしかも真剣に若い人から「どうしたら社長になれるのですか?」と聞かれることが多々ありますが, 実は私にとってこれは最も答えに窮してしまう種類の質問です. 何故なら, 最初から意志を持って計画的に社長という仕事を目指したわけではないからです. そもそも家業の薬局を継ぐ予定でいた私は就職活動を一切していませんでした. たまたま卒論教室の教授が「1~2年でいいから製薬企業で働いてみませんか?」と声をかけてくださったのがきっかけで, 「田舎に帰って家業を継ぐ前の社会勉強」のつもりで外資系の製薬会社のアシスタントとして就職したのがスタートでした. 俗に言う「腰掛」で今思えば実に不埒なことに「私, 外資系企業で働いたことがあるのよ」と田舎に帰ったときに, 四方山話のネタにしたがっただけのような気もします. アシスタントですから, コピーをとったりお茶を入れたり, 食器を洗ったり, 上司のタバコを買いに走ったり, 公式書類の清書をしたり, 倉庫の整理をしたりと「こんな楽なことしていてお給料をいただいていいのかしら」と後ろめたく感じるくらいの仕事ばかりでした.
ISSN:0372-7629
2188-3149
DOI:10.14843/jpstj.69.53