「製剤技術伝承委員会」が企画した製剤技術講習会をふり返って
1.はじめに 1950年代に入ると欧米から医薬品が盛んに輸入されるようになり,1960~1980年代は,医療保険制度の充実に伴って,製剤を自社で製造するための研究も盛んになり,製剤技術は大きく発展し,匠と呼ばれるような技術者も多く育った.ところが1980~2000年代になると,医薬品産業はグローバルな発展の時代になり,欧米の品質管理,品質保証の考え方の導入,GMP,バリデーション,治験薬GMPの実施などの管理的な業務に製剤研究者・技術者が追われるようになった.1990~2000年代には,将来の高齢化社会の到来に向けて,高齢者に適した製剤の開発が盛んに行なわれるようになる一方,薬業界の変革,薬事...
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Veröffentlicht in: | 薬剤学 2007, Vol.67(5), pp.338-342 |
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Hauptverfasser: | , |
Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 1.はじめに 1950年代に入ると欧米から医薬品が盛んに輸入されるようになり,1960~1980年代は,医療保険制度の充実に伴って,製剤を自社で製造するための研究も盛んになり,製剤技術は大きく発展し,匠と呼ばれるような技術者も多く育った.ところが1980~2000年代になると,医薬品産業はグローバルな発展の時代になり,欧米の品質管理,品質保証の考え方の導入,GMP,バリデーション,治験薬GMPの実施などの管理的な業務に製剤研究者・技術者が追われるようになった.1990~2000年代には,将来の高齢化社会の到来に向けて,高齢者に適した製剤の開発が盛んに行なわれるようになる一方,薬業界の変革,薬事法の大改正などへ対応するために製剤の生産のアウトソーシングが加速され,人員削減,組織改革,会社の吸収合併などの企業整備が行なわれ,現在も続いている.その結果,高い製剤技術をもった団塊世代の専門家の転勤,退職がおこり,製薬企業で長年培ってきた製剤技術・評価技術が若い世代へ十分伝承されず,ひいては日本の製剤技術の低下に繋がることが心配されている. |
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ISSN: | 0372-7629 2188-3149 |
DOI: | 10.14843/jpstj.67.338 |