オパルモン®錠の加湿下での安定性改善I ―デキストランまたはデキストリンの添加による安定化
難溶性で, かつ, 微量で活性を示すプロスタグランジン(以下, PGと略す)類を主薬とする製剤を開発するためには, 製剤的に種々の工夫が必要である. 例えば, PG誘導体とシクロデキストリン類が包接体を形成すること1~4)を利用し, PGE1の安定性を改善したPGE1-α-シクロデキストリン製剤が既に上市されている5). また, シクロデキストリンの包接化作用の製剤的利用や, α-シクロデキストリンをはじめとする添加剤の凍結乾燥条件の薬物の安定性に及ぼす影響については種々の報告がある6~8). オパルモン(R)錠の主薬であるリマプロストアルファデクスは, PGE1誘導体であるリマプロストにα-...
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Veröffentlicht in: | 薬剤学 2006, Vol.66(2), pp.160-166 |
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Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
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Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 難溶性で, かつ, 微量で活性を示すプロスタグランジン(以下, PGと略す)類を主薬とする製剤を開発するためには, 製剤的に種々の工夫が必要である. 例えば, PG誘導体とシクロデキストリン類が包接体を形成すること1~4)を利用し, PGE1の安定性を改善したPGE1-α-シクロデキストリン製剤が既に上市されている5). また, シクロデキストリンの包接化作用の製剤的利用や, α-シクロデキストリンをはじめとする添加剤の凍結乾燥条件の薬物の安定性に及ぼす影響については種々の報告がある6~8). オパルモン(R)錠の主薬であるリマプロストアルファデクスは, PGE1誘導体であるリマプロストにα-シクロデキストリンを添加したものであり, その主な分解物はFig. 1に示すように17S, 20-Dimethyl-trans-△2-PGA1(以下, 11-deoxy体と略す)である. オパルモン(R)錠は世界初の循環器領域における経口投与可能なPGE1誘導体製剤であり, 「閉塞性血栓血管炎に伴う潰瘍, 疼痛および冷感等の虚血性諸症状の改善」および「後天性の腰部脊柱管狭窄症に伴う自覚症状および歩行能力の改善」の適応症で上市されている. |
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ISSN: | 0372-7629 2188-3149 |
DOI: | 10.14843/jpstj.66.160 |