チョコレート風味の口腔内速崩錠(チョコレット)の開発に関する研究(第2報)-直接圧縮打錠法を用いたレバミピドチョコレットの調製

癌化学療法を施行されている患者において, 副作用として高頻度に口内炎が発症する. この発症は, 耐え難い疼痛を伴うことがありQOL低下が懸念される. また, 抗腫瘍薬の投与量規制因子となり治療効果の低下を来たすこともあるため, 口内炎の予防および治療は患者のQOL向上だけでなく, 有効な化学療法にとっても重要である. 現在, その予防および治療の剤形として含嗽液が広く繁用されているが, うがいという行為の煩雑さや, 携帯のしにくさ, 薬剤の安定性など, 臨床上いくつかの問題が指摘されている. 著者らは, 患者の負担を軽減させるために, 水なしで服用が可能である口腔内速崩壊型製剤に注目し検討を行...

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Veröffentlicht in:薬剤学 2005-09, Vol.65 (5), p.311-320
Hauptverfasser: 高野秀仁a, 佐々木忠徳a, 並木徳之b, 桜井史穂子c, 山元俊憲c
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:癌化学療法を施行されている患者において, 副作用として高頻度に口内炎が発症する. この発症は, 耐え難い疼痛を伴うことがありQOL低下が懸念される. また, 抗腫瘍薬の投与量規制因子となり治療効果の低下を来たすこともあるため, 口内炎の予防および治療は患者のQOL向上だけでなく, 有効な化学療法にとっても重要である. 現在, その予防および治療の剤形として含嗽液が広く繁用されているが, うがいという行為の煩雑さや, 携帯のしにくさ, 薬剤の安定性など, 臨床上いくつかの問題が指摘されている. 著者らは, 患者の負担を軽減させるために, 水なしで服用が可能である口腔内速崩壊型製剤に注目し検討を行ない, これまでに, 口内炎の治療を目的とした局所剤形としてアロプリノール含有の口腔内速崩錠を調製し, 臨床薬理試験を実施するに至っている2). 口腔内速崩壊型製剤は錠剤であるため簡便に服用できるとともに, 口腔内で速やかに崩壊するため錠剤の物理的刺激を軽減でき, また薬剤が口腔粘膜に直接作用できること, および全身投与に比べて薬物を高濃度に局所に曝露させることにより効果が期待できる長所がある.
ISSN:0372-7629