割線錠の分割性改善
錠剤は取扱いが便利で生産性, 有効性, 安定性等多くの利点があり, 医薬品のなかでもっとも広く用いられている剤形である. 錠剤は一錠剤中に表示された含量を有するように製造されているため, 正確な服用量が維持できる. 一方, 医療現場では容易に分割できる割線のある錠剤(割線錠)が望まれている. しかし, 現有する割線錠の多くは溝が浅いため分割しにくく, 正確に2分割できない. 一般に割線錠は通常のロータリー式打錠機を用いて製造されている. これまでに分割錠の割線特性を向上させる目的で種々の検討が行われている1~5). 割線錠の分割特性を向上させる一手段として割線の幅および深さを大きくすることが考...
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Veröffentlicht in: | 薬剤学 1997, Vol.57(1), pp.16-24 |
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Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Schlagworte: | |
Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 錠剤は取扱いが便利で生産性, 有効性, 安定性等多くの利点があり, 医薬品のなかでもっとも広く用いられている剤形である. 錠剤は一錠剤中に表示された含量を有するように製造されているため, 正確な服用量が維持できる. 一方, 医療現場では容易に分割できる割線のある錠剤(割線錠)が望まれている. しかし, 現有する割線錠の多くは溝が浅いため分割しにくく, 正確に2分割できない. 一般に割線錠は通常のロータリー式打錠機を用いて製造されている. これまでに分割錠の割線特性を向上させる目的で種々の検討が行われている1~5). 割線錠の分割特性を向上させる一手段として割線の幅および深さを大きくすることが考えられる. しかし, 割線の溝を大きくすることにより検査, 包装および製品流通の過程で, 割れや摩損等が発生しやすくなることが予想される. そこで, 筆者らは既存の市販割線錠を解析し, 割線錠の新しいデザインを考案した6). このデザインによる錠剤は, 均等に分割しやすく, 生産および流通の過程で問題のないことがわかった. 今回は新割線錠の割線デザインの内容とその製錠技術についての詳細を以下に報告する. |
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ISSN: | 0372-7629 2188-3149 |
DOI: | 10.14843/jpstj.57.16 |