口腔内粘膜付着性軟膏の製剤特性
アフタ性口内炎の治療を目的とする口腔内粘膜付着製剤としては, すでに軟膏剤1), 二層状型錠剤2)およびフィルム状製剤3)が国内開発されている. なかでも軟膏剤は口腔内患部に適用した際, 異物感が少なく付着性が優れていることから, 広く口内炎治療用製剤として用いられている. いくつかの軟膏剤では, プラスチベースなどの油脂性基剤に増粘物質としてカルボキシメチルセルロースナトリウム(CMC-Na), メチルセルロースあるいはポリアクリル酸ナトリウムなどの水溶性高分子化合物を分散し, 患部の口腔粘膜に製剤を長時間付着保持させるための工夫が施されている1,4). このような軟膏剤の処方を最適化するた...
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Veröffentlicht in: | 薬剤学 1997, Vol.57 (1), p.8-15 |
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Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | アフタ性口内炎の治療を目的とする口腔内粘膜付着製剤としては, すでに軟膏剤1), 二層状型錠剤2)およびフィルム状製剤3)が国内開発されている. なかでも軟膏剤は口腔内患部に適用した際, 異物感が少なく付着性が優れていることから, 広く口内炎治療用製剤として用いられている. いくつかの軟膏剤では, プラスチベースなどの油脂性基剤に増粘物質としてカルボキシメチルセルロースナトリウム(CMC-Na), メチルセルロースあるいはポリアクリル酸ナトリウムなどの水溶性高分子化合物を分散し, 患部の口腔粘膜に製剤を長時間付着保持させるための工夫が施されている1,4). このような軟膏剤の処方を最適化するためには, 唾液中への製剤の崩壊が少なくかつ適切な粘膜付着力を有する基剤と高分子化合物の選択がきわめて重要な要因になると考えられる. しかし口腔内粘膜付着型の軟膏剤について, これまでに製剤の崩壊性と粘膜付着力を同時に調べた報告は少ない5). |
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ISSN: | 0372-7629 |